1958年生まれ、今やベテランの域とも言えるアルト・サックス奏者、ジム・スナイデロの作品。
カリフォルニア、レッドウッド生まれで81年にNYに移住。30年の活動は、ややアンダーレイテッドに甘んじている傾向もありますが、メル・ルイスや秋吉敏子のビッグ・バンドでの活躍をはじめ、オランダCriss Cross, イタリアRed, アメリカのMilestone といったレーベルがリーダー作を手がけてきたのは何よりの実力の証拠と言えましょう。
本作はSavant での5作目の作品。リンダ・オー、ルディ・ロイストンといった当代の注目のリズム・セクションが引き続きバックをつとめる他、今回はギターのポール・ボーレンベックに変わって、やはり新進気鋭のピアニスト、ファビアン・アルマザンが参加。
完全に若返ったメンバーとのカルテット演奏は、アルト奏者として、百面相的な顔を見せた作品と言えそうです。
故郷レッドウッドをはじめ、アメリカの都市にインスパイアされたという5曲のオリジナルに、ジャズ・スタンダードやギル・エヴァンスのコンポジションまで選曲的に幅広いだけでなく、伝統的なスタイルから、ケニー・ギャレット的コブシのきいた演奏、トリスターノ派の発展形、ショーターが見え隠れするスリリングな宇宙が見える演奏まで。
2015年は、このグループでスペイン、スイス、ドイツ、オーストリアとヨーロッパ・ツアーも敢行するとのことです。
発売・販売元 提供資料(2015/01/14)