シンガー・ソングライター、ジョン・レジェンドが2013年9月にリリースしたアルバム『ラヴ・イン・ザ・フューチャー』にライヴ音源を追加したスペシャル・エディション盤。隠れた名曲として話題となり全米チャート55週チャートインの末、自身初の全米シングル・チャート1位を獲得した「オール・オブ・ミー」とそのライヴ音源などを収録。 (C)RS
JMD(2014/11/26)
ディアンジェロ以降でもっとも優れたヒップホップとR&Bの融合を果たした初作『Get Lifted』、そこに留まらない彼独自のスタンダード感を示した2作目『Once Again』、サウンドと歌唱の幅を広げた進化の3作目『Evolver』。このジョン・レジェンドの4作目『Love In The Future』はそれらすべての発展形と言える内容だが、意匠の違いこそあれ、どれを聴いても根っこに感じるのは鍵盤弾きのシンガー・ソングライターとしての普遍的なポップセンスだ。つまり―〈先行曲"Who Do We Think We Are"におけるジーン・ナイトの引用は本人の提案だそうだが、これはソウル・カヴァー集だったルーツとのコラボ作『Wake Up!』の経験を踏まえたものだろうか? では今回AOR名曲にして大ネタとして知られるボビー・コールドウェル"Open Your Eyes"をカヴァーした意図は果たして?〉―なんてことは考えるだけ野暮なのかも。それより、デュエット相手のシールに引けを取らない"We Love It"などにおける大らかで力強い歌唱が、よりアーティストとしてのスケール感を増していく彼の姿と重なる点にこそ注目すべきでしょう。シーンや聴き手の文脈とは無縁に、盟友カニエ・ウェストやデイヴ・トーザーらと共にレジェンドへの長い道のりを着実に進んでいくのだろうと感じさせる、未来へのラヴソング集。
bounce (C)池谷昌之
タワーレコード(vol.358(2013年8月25日発行号)掲載)