ルル・ゲンスブール、4年ぶり待望のセカンド・アルバムは全曲自身によるオリジナル!
■2011年にアルバム『フロム・ゲンスブール・トゥ・ルル』でデビューした故セルジュ・ゲンスブールとモデル兼歌手のバンブーを両親にもつサラブレッド、ルル・ゲンスブール待望のセカンド・アルバムはロンドンとニューヨークでレコーディング。ルル自身の作曲によるオリジナルで全曲を構成、アレンジも自身で取り組んだ自信作でLou ReedとBob Dylanの言葉(つまり英語)で全曲歌っている。ルルは海外での生活は長く、現在はBerklee音楽大学のクラスも参加していることもありボストンとニューヨークを行き来する生活とのことで英語で歌っているというのも彼にとってはロジカルな選択。
■参加ミュージシャンはJamiroquaiのベーシストとドラマーPaul Turner とDerrick Mckenzie, さらにイギリスのロック・バンドBabyshamblesのDrew McConnell も。ゲストにはMatthieu Chedid(aka M)とその弟が先行シングル ”Lady Luck”にギターで参加、人気女優Anne Hathaway とアーティスト Ara Starck(インテリア・デザイナー、フィリップ・スタルクの娘)が1曲ずつ参加。
■セクシー・ファンク、雰囲気あるバラード、インストゥルメンタル、極上ポップスなどが詰まっている作品で中には父セルジュと話しているようでセルジュのアレンジを髣髴させる”Destiny”, 母に話しかけるバラード ”Moushka”,Vanessa Paradis とJohnny Deppの娘の名をタイトルにしている ”Lily Rose” など話題曲満載だ。デビュー・アルバムでは、当時20周忌だった父に捧げたセルジュ・カヴァー・アルバムで Vanessa Paradis, Iggy Pop, Scarlett Johansson, Marianne Faithfull, Johnny Depp, Rufus Wainwrightらが参加。「当時は父親の仕事に敬意を払うことが僕にとって大切だったし、フランス以外の国にも父親の仕事を広めたかった。でも本作で父親の作品に取り組むことは頭からなかったよ。父親の曲でツアーに出ることなんて考えられないし、自分自身のプロジェクトのことしか頭になかったんだ。」 という。
■ルルと共にプロデュースを手掛けたのはJeremy Loucas, Terri Lyne CarringtonやEsperanza Spaldingの仕事でグラミー賞も受賞している敏腕者。
■「僕はいろんな音楽が好きだから、このアルバムを一つのトーンにまとめたくはなかったんだ。Coldplayと同じくらい Miles Davis, The Rolling Stones 、さらにはMichael Jacksonからも大きな影響を受けているからね。僕は4歳からピアノの前に座ってきて、常に一生懸命音楽に取り組んできたしあきらめないで頑張ってきたんだ。音楽は僕の人生そのものなんだ。」とルル。
発売・販売元 提供資料(2014/12/26)
セレブも多数招いて父セルジュをトリビュートしたデビュー作とは打って変わり、この2作目は全曲がオリジナル。偉大なる音楽家であった父親からブツブツと囁く独り言のような脱力系のヴォーカルや、メランコリックで美しいメロディーを引き継ぎ、映像を喚起させるイマジナティヴでスタイリッシュな高品質のポップソングを作り上げています。非凡なセンスによるアレンジの構築美も一聴の価値あり!
bounce (C)ダイサク・ジョビン
タワーレコード(vol.377(2015年3月25日発行号)掲載)