誰もが待ち望んだ王者の帰還、現在のテクノシーンに欠けていた1ピース、ヨリス・ヴォーンが遂に7年ぶりとなるアルバムを完成!2002年に彗星の如くデビューを果たし、テクネイジア主宰のSINOから放ったEP「Lost Memories Pt.1」「Lost Memories Pt.2」で瞬く間に時代の寵児へと躍進を遂げたヨリス。とりわけ「Lost Memories Pt.2」に収録された"Incident"は、その年を代表するフロア・アンセムとなっただけでなく2000年代のテクノ・クラシックとして人々の記憶に刻まれた。その後は自身のレーベル:GREENや盟友EDWIN OOSTERWALとのユニット兼レーベル:REJECTEDを中心に活動を続け、2007年にセカンド・アルバム『FROM A DEEP PLACE』を発表、こちらも当然の如くスマッシュヒットを記録した。そして今回、7年という歳月を経て日の目を見ることとなったサード・アルバム『NOBODY KNOWS』は、ピアノ、ストリングスなどの生楽器とヨリス特有のエモーショナルで透明感を感じさせるサウンド・プロダクションが大いなる邂逅を遂げた叙情性溢れる傑作となった。KID Aをヴォーカルに迎えた壮厳なシンセ・アレンジが光る歌モノM-2"A House"、MATTHEW DEARをフィーチャーしたノスタルジックなメロディーが印象的なテックハウスM-3"Homeland"など、前半からため息が出るほどの美しい旋律が響き渡る。今作で唯一シングルカットされているメロウ極まりないハウス・トラックM-7"Ringo"でピークを迎え、後半ではアンビエント~チルアウトの趣を強め幕を閉じる。デビュー・アルバムから10年、幾多の経験を経てその豊かな才能を成熟させたヨリス・ヴォーンの姿がここに。
発売・販売元 提供資料(2014/10/22)
ヨリス・ヴォーンの7年ぶりとなる3作目。ピアノやストリングスなどの生楽器を用いた叙情性溢れるサウンドメイクはより成熟し、メランコリック極まりないシングル“Ringo"に結実。マシュー・ディアを迎えた“Homeland"、音楽家だという実父と共作した“Momo"などの客演曲も話題ですが、それも最小限にとどめ、自身の内なる世界観を研ぎ澄ませた、文句ナシに美しい一枚に仕上がっています。
bounce (C)野村アリマサ
タワーレコード(vol.373(2014年11月25日発行号)掲載)