あのマックルモア&ライアン・ルイスが激推しするシアトル出身のシンガー・ソングライター、FENCES(フェンシズ)。
2010年にセルフ・タイトルのデビュー・アルバムをリリースした彼が、ワーナーミュージック・グループ移籍第一弾となるアルバム『LESSER OCEANS』を発売!既にアルバムからは先行シングル「ARROWS」がリリースされているが、その楽曲にはマックルモア&ライアン・ルイスが参加している。 ちなみに二人が、『THE HEIST』で成功して以来、他のアーティストと音楽的なコラボするのはFENCESが初めてだという。 そのコラボレーションについて、FENCESことクリストファー・マンスフィールドはこう語っている:「マックルモアとは、結構前から知り合いなんだ。コーヒーショップやシアトルの街角で育まれた友情ってやつかな。俺たちは互いの音楽についての意見箱になり、そしてピンと来たときは互いに協力していった。俺から見れば、彼は怖いもの知らずの詩人であり、無欲の人でもあるんだ。"ARROWS"は俺達の頂点だ」
また一方のマックルモアもこう続ける:「FENCESはいい友達だよ。彼は俺と同じようにメチャクチャなんだ。だからこそ、俺たちは音楽を超えた共感を互いに抱いているんだ。俺はやつの、言葉で絵を描くような、イメージを想起させるような才能にずっと憧れているんだ。何年もの間、俺たちは一緒に曲を作ったりしていたけど、"ARROWS"がこれまでで一番のお気に入りさ」
本作『LESSER OCEANS』でFENCESに手を貸しているのは、マックルモア&ライアン・ルイスだけではない。キングス・オブ・レオンやオブ・モンスターズ・アンド・メンを手掛けてきた、ジャクワイア・キングがプロデューサーとして参加したり、またデス・キャブ・フォー・キューティーの ジェイソン・マクガーがドラムスで参加したり、先日そのデス・キャブ・フォー・キューティーを脱退したことが発表されたクリス・ウォラがギターとプロデュースで名を連ねている。
そうやって完成された本作には、どこかメランコリックでポップなメロディの聴く者のハートをほっこりとさせるエレクトリックでフォーキーなポップ・ソングに溢れている。“パワフルでビューティフルなメロディーのマグネット"と時に評される彼の歌は、日ごろ負け続けていたり、踏みにじられたり、落ち込んだりしているものに優しく寄り添い、音楽をただ愛する者たちの親友になるような、心にそっと沁みる優しさがある。
米NYLON誌が「(エリオット)スミスの繊細で物思いに沈んだメロディーと、モリッシーの美しきメランコリアを一緒に合わせている」と絶賛すれば、ワシントン・ポスト紙はFENCESを「儚い声にフィンガー・ピッキングのギター、そして痛々しい愛を歌った歌詞」を高く評価している。全身にタトゥーを入れ、一見コワモテにも思われそうな、このシアトル出身のFENCESが、国境やジャンルと言ったフェンスを軽々と飛び越え、音楽を愛するちょっとついてない人々にそっと歌を届けに行く!
発売・販売元 提供資料(2014/12/15)
シアトルのシンガー・ソングライターが、クリス・ウォラやライアン・ルイス(相方のマックルモアもゲスト参加!)を指揮官に迎え、この2作目でメジャー入りしました。タトゥーだらけのいかつい見た目とは裏腹に、程良くメランコリーを湛えた人懐っこいメロディーとリズミカルな歌詞が特徴的。フォスター・ザ・ピープル流れのインディー感覚にフォーキーな味わいをプラスし、エモさ満点の青春ポップ集に仕上げています。
bounce (C)松元かれん
タワーレコード(vol.378(2015年4月25日発行号)掲載)