チャールス・ロイド1965年の未発表ライヴ音源!先行リリースされた限定10インチ盤に収録された〈Slugs' Saloon〉の音源に1曲を加えた3トラックに、〈JUDSON HALL〉でのコンサート音源3トラックを収録。1960年代のテンション感と、ジャズ・ロックの萌芽、異なる雰囲気を持つ2会場での演奏の違いも興味深い世紀の発掘音源!同じニューヨークという土地にあって、エリアも、ヴェニューの雰囲気も、集まるオーディエンスも異なる2会場で収録。〈Judson Hall〉はその名の通り、コンサート・ホールでミッド・タウンにあるフォーマルな雰囲気の場所。それに対して〈Slugs' Saloon〉は、イースト・ヴィレッジ。アルバート・アイラーもここでのライヴ音源をリリースしていますが、今やレジェンドと言われる気鋭のアーティストが連夜集まったのはもちろんのこと、作家や画家、またドラッグの売人までもが出入りしたNYの生々しい時代が創られた場所。同じグループが2つの異なる雰囲気の会場で演奏した記録を聴くことができます。ガボール・ザボ、ロン・カーター、ピート・ラロカを従えたカルテット演奏。今もなお、唯一無二の存在として活躍するチャールズ・ロイドが、この時代から独自の世界観を響かせていたことも再認識出来るライヴ音源であるのも魅力ですが、サイケデリックなザボのギターとダイナミックなロイドの演奏は、新主流派、フリー・ジャズの動きが活発化した1960年代中頃ならではの熱気とテンション、ある種のシュールな空気を伝えます。またスラッグスの音源には、よりサイケデリックな色彩感が濃く、共にジャズ・ロック・サウンドの開拓者ともなるロイドとザボ、2人の記録としても興味深くあります。
発売・販売元 提供資料(2014/08/26)
チャールズ・ロイド(ts)のキャリアの中でも過渡期として最も過小評価されている1966年の大ヒット作『フォレスト・フラワー』リリース以前の貴重な発掘音源がリリース。近年日本盤オンリーで廉価復刻されたCBS時代の1965年作『オフコース、オフコース』でも知られる、60年代チコ・ハミルトン・バンド在籍時に始まったハンガリー人ギタリスト、ガボール・ザボとのピアノレス編成での極めてレアなライブ音源2種を収録。ロン・カーター(b)&ピート・ラロカ(ds)のリズム隊で、70年代にかけて当時のシーンを支えた屈指のジャズクラブ、スラッグスでの音像が生々しい。
intoxicate (C)稲田利之
タワーレコード(vol.112(2014年10月10日発行号)掲載)