フルートという楽器を変えた男~ジェームズ・ゴールウェイ75歳を記念し、ゴールウェイがRCAに残した全録音をCD71枚・DVD2枚・計73枚組に集大成。
フルートという楽器そのものを体現するフルート奏者、ジェームズ・ゴールウェイ。バロック時代から現在まで、クラシカルなフルートのレパートリーの最高の解釈者であるのみならず、ジャンルを超えたエンターテイナーでもあります。そのゴールウェイがRCAに残した全録音が一堂に会したのがこの73枚組のアニヴァーサリー・ボックスです。
クラシカル・レパートリーでは、バッハ、ヘンデルなどのバロックからレノックス・バークレー、ジョン・コリリアーノなどコンテンポラリーにいたる、ほぼ3世紀にわたる機関に生み出された主要なフルート協奏曲、独奏曲の全てがここに含まれています。それ以外にフルート演奏用に編曲された作品も多数網羅。「パッヘルベルのヵノン」、ヴィヴァルディ「四季」、「精霊の踊り」、「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」、「月の光」、「くまばちは飛ぶ」、「タイスの瞑想曲」、「カルメン幻想曲」、「剣の舞」、「バーバーのアダージョ」など、あらゆる名曲チューンが含まれています。
そのほか、「ダニー・ボーイ」や「アメイジング・グレイス」などの、イギリスやアメリカのポピュラー名曲、日本やオーストラリアの名曲、クリスマス・キャロルもあれば、「ムーン・リヴァー」、「オーバー・ザ・レインボウ」、タイタニックのテーマ」など、エルトン・ジョンやアンドルー・ロイド・ウェッバー、ヘンリー・マンシーニらによるブロードウェイやハリウッドのヒット曲などにいたるまで、ジャンルを超えて活躍してきたゴールウェイの足跡を辿ることが出来ます。
共演者もマルタ・アルゲリッチ、クレオーレーン、アンドレ・プレヴィン、ネヴィル・マリナー、ロリン・マゼール、マイケル・ティルソン・トーマス、カナディアン・ブラス、東京クヮルテット、ザ・チーフタンズなど、まさに音楽界のWho's Whoともいえる豪華ラインナップです。
全71枚のCDは、ほぼ発売順に並べられています。1975年のRCAデビュー盤となった名曲集「黄金のフルートを持つ男」(DISC1)、アルゲリッチとのフランクおよびプロコフィエフのフルート・ソナタ集(DISC2)に始まり、2008年の「オライリー・ストリート」(DISC70)に至るまで、30年以上にわたるその幅広い活動の全貌を辿ることができます。DISC71は、おもに他のアーティストのアルバムに参加したトラックなどを集めた1枚です。
2枚のDVDはいずれも過去にRCAでレーザーディスクとして発売されていたもので、イギリスの「コンチェルト!」シリーズの一環で制作されたモーツァルト「フルートとハープのための協奏曲」をめぐるドキュメンタリーおよび全曲演奏、それにザ・チーフタンズとの楽しい共演を収めた映像です。
ソニー・ミュージック
発売・販売元 提供資料(2014/07/18)
<ジェームズ・ゴールウェイ>
北アイルランドのベルファスト生まれ。幼いころ、初めての楽器、ペニー・ホイッスル(ブリキ製の小さな6穴横笛)をマスターした。音楽への真剣な取り組みはまずヴァイオリンのレッスンから始まったが、すぐにフルートに転向。12歳のとき、フルート・コンクールで一等を3つも獲得し(ジュニアの部、シニアの部、総合の部)、音楽家として活動することを決心した。イギリスのオーケストラのフルート奏者としてキャリアを重ね、ついにはカラヤン/ベルリン・フィルの首席フルート奏者に就任。しかし1975年にソリストとして身を立てることとし、その世界的な演奏活動を開始した。今日ゴールウェイは、クラシカル・レパートリーの並ぶもののない解釈者として、またそのカリスマ的魅力によってあらゆる音楽の国境を越える最高のエンターテイナーとして国際的に認められている。独特の音色、すぐれた音楽感覚、目もくらむような名人芸などによって、現代において最も尊敬を集め、引っ張りだこのアーティストの一人である。バッハ、ヴィヴァルディから20世紀音楽、ジャズ、ポップス、伝統的なアイルランドの民謡にまで幅広いレパートリーを誇り、さらに現代作曲家への多数の作品の委嘱、そしてコンサートでの新作の紹介を通じて、フルートのためのレパートリーを広げ続けている。多くの業績と音楽による社会貢献が認められて、2001年6月にナイトの称号を授与されている。
ソニー・ミュージック
発売・販売元 提供資料(2014/07/18)