リヴィングストン・テイラーの久々の新作アルバム。心安らぐ往年のハートウォームな歌声が聞けます。ジェームス・テイラー、キャロル・キング等、70年代シンガー・ソングライターが好きな方に推薦!!オリジナル曲はどれも素晴らしいのでまずは聞いていただくのが一番と考え、カバーした楽曲のみに絞ってご紹介したい。「ピック・ユアセルフ・アップ」は1936年にジェローム・カーンとドロシー・フィールズが映画「スウィング・タイム」用に作曲したポピュラー・ソングの名曲で、その映画に登場するのはフレッド・アステアとジンジャー・ロジャース。数多くのカバーを生み出したこのようなおしゃれな楽曲を取り上げて素晴らしいアコースティック・スウィング・ヴァージョンに仕上げているのはさすがです。AORファンに人気の高いスティーヴン・ビショップが1977年にリリースしたファースト・アルバム「ケアレス」に収録されていた「オン・アンド・オン」はシングル・カットされて全米11位まで上り詰めたヒット曲。リヴィングストン・テイラーの年輪を重ねた包容力のある歌唱と聞く者の耳を、体を、心を優しくグルーヴしてくれるような素晴らしいアレンジはこのアルバムのハイライトの一つと言えます。ポール・フランクリンのペダル・スティール・ギターのきらびやかな美しさも筆舌につくしがたいものがあります。しばし夢見心地の3分40秒。ローラ・ニーロが1968年にヴァーヴ・フォークウェイズからコロンビアに移籍してリリースしたセカンド・アルバム「イーライと13番目の懺悔」に収録されていた「スウィート・ブラインドネス」はフィフス・ディメンションがカバーしてヒットしたことで知られています。リリカルなローラのヴァージョン、ご機嫌なフィフス・ディメンションのヴァージョンも大好きですが、今回のリヴィングストン・テイラーのほのぼのとしたアレンジ、サウンドと落ち着いた歌声が聞けるナイス・カバーも素晴らしいの一言。心なごみます。説明不要のビートルズの「ペイパーバック・ライター」のカバーはエッジの効いたオリジナルとは異なり、ハンド・クラッピング、ホーン・セクション、バック・コーラス隊をフィーチャーして和気あいあいと楽しくレコーディングしたようなご機嫌な内容となっています。ボーナス・トラックとして収録された「アイ・ハヴ・ドリームド」は米国のミュージカル界の有名なソングライター・チーム、ロジャース&ハマースタインによる名作のカバーで、アルバムの最後をしっとりとしたボーカルで締めくくっています。帯ライナー付国内盤仕様。解説:川田寿夫
発売・販売元 提供資料(2017/07/21)