笹久保伸と久保田麻琴によって"発見"された、60歳(2014年時)のボサノヴァ・シンガー、TAXI SAUDADEのデビュー・アルバム。現役のタクシー・ドライヴァーでもある彼が、ギターを爪弾きながら日本語詞で歌うボサノヴァは、まさにサウダージとしか言いようのない空気感を持つ。ジョアン・ジルベルトのタイム感を感じさせるギターもさることながら、日本人離れした低音のスモーキー且つシルキーな歌声も魅力的。 (C)RS
JMD(2014/07/12)
日本語によるボサ・ノヴァで、かつてこれほどまでに味わい深くサウダージなアルバムがあっただろうか… タクシー・サウダージ、漂白の果ての60 歳、遂にCD デビュー。笹久保 伸と久保田 麻琴によって"発見" された、秩父に隠れていたボサ・ノヴァの才能=タクシー・サウダージ。彼は、2014年60 歳の還暦を迎える、現役のタクシー・ドライヴァー。そんな彼が、ギターをつま弾きながら日本言歌詞でボサ・ノヴァを歌うと、まさにサウダージというしかない淡い色彩に回りの空気を変えてしままいます。修行僧かと思ってしまうその風貌からは、想像も出来ない、懐かしくも切ない感情表現。16 歳で独学でギターを始め、日本各地を放浪した後、20 歳代半ばにはブラジルに渡り、その後インドへと流れ、最終的に生まれ故郷の秩父に戻り、タクシー・ドライヴァーに。その間、ギターを引き続け、特にジョアン・ジルベルトのギター・スタイルをひたすら耳から学ぶ。そして、いつからか、ボサ・ノヴァの有名曲を独自の日本語歌詞にして歌い、また自作曲も手がけるように。こうして熟成されたタクシー・サウダージのスタイルは、他とは比較できない日本の哀愁とブラジル音楽のサウダージが入り交じった独自の境地に達しました。そしてこのたび、彼を"発見"した笹久保 伸と久保田 麻琴のバックアップによって、めでたくアルバム・デビュー。全11 曲中6曲がオリジナル、残り5曲は、アントニオ・カルロス・ジョビンのボサ・ノヴァの名曲「ディサフィナード」と「イパネマの娘」にガーシュインの「サマータイム」、ジョアン・ジルベルトも取り上げたことのあるシャルル・トレネのシャンソンの名曲「愛のわすれもの」、さらに童謡「夏の思い出」。外国のカヴァー曲は、全て独自に自作の歌詞を付け歌います。ジョアン・ジルベルトのタイム感を感じさせてくれるギターもさることながら、日本人離れした低音が特徴的なスモーキー且つシルキーな声で歌う歌は、まさに熟成の極致。魅力的です。ゲストで、笹久保伸(ギター)と彼の朋友でシーク(サンポーニャ)奏者、青木大輔が参加。ブラック・ワックスのサックス奏者、Marino Ikemura とブラジルのサンバの重鎮で現在は沖縄宮古島に住むクイーカ奏者Damiao de Sauza ダミアォン・デ・ソウザ(芸名:カジュー・ダ・クイーカ)がトラック6で参加しています。
発売・販売元 提供資料(2014/07/03)