1976年オハイオ生まれ、2010年までジャズ・アット・リンカーン・センターのリード・トランペッターとしても活躍したSean Jones、3年振りの新作!
本Mack Avenue との関係も、10年。本作で7作目のリーダー作。それだけに、3年振りというのは本人にとって長いブランクという意味を持つかもしれませんが、本作は、飛躍の一作と言えましょう。
2011年、ジョーンズは、ウエイン・ショーター、ハービー・ハンコック、マーカス・ミラーらによる“トリビュート・トゥ・マイルス”ツアーのトランペット役(つまりマイルス役)として大抜擢されて演奏!ジャズ界の正にスーパースターに交って演奏することが、まだ30 代のアーティストにとってどれだけ大きなことかは想像に難くありませんが、その影響は、本作品に結実されたと言えます。
ピアノにオリン・エヴァンス、ドラムには今SF JAZZ Collectiveのメンバーともなり、変態ピアニスト、デヴィッド・キコスキのドラマーとしても活躍するオベッド・カルヴェイヤといった当代を代表するメンバーを迎えて自身の核となるバンドも結成。オリジナルの数々(6曲)と、スタンダードを交えた演奏は伝統と革新的なサウンドが渾然一体となった一作に!ストレート・アヘッドな中にも、ドラマティックな曲展開を見せる演奏は、レギュラー・バンドならではですが、中でも、トランペットとピアノの美しいデュオ演奏をイントロに、壮大な音楽に発展させて行く“The Morning After”のようなナンバーは、特にジョーンズの今の充実ぶりを示す演奏!と言えましょう。
リンカーン・センター・オケへのオマージュというメイン・ストリームのよさを表現したオープニングや、ブルースを地で行くM-5 のようなナンバーあれば、マイルス・デイビスのアコースティック・ジャズからエレクトリック・ジャズへの移行時期作品『キリマンジャロの娘』の時代へのオマージュといったミステリアスなナンバーあり、カルテットとしてのスリルを追究したM-9あり。母親に捧げたという美しいデュオ演奏によるラストのステファン・ソンドハイムの曲まで充実の11曲。
クリスチャン・マクブライドがプロデュスの一端を担っている所も見逃せない一作です!
発売・販売元 提供資料(2014/07/04)