異例の500万枚セールスを記録したデビューアルバム「パラシューツ」から2年ぶりのこのアルバム。一聴するに涙が止まらない。これは激情のバラード・ロックなのだ。いつ聴いても素晴らしいコールドプレイの音楽。これこそ本物の証。オススメ→(1)(2)(5)(6) (C)DaKaRa
タワーレコード(2002/10/09)
ファースト・アルバム『Parachutes』に収録の“Yellow”で〈星を見上げてごらん〉と歌ったコールドプレイは、“Politik”で空の上から世界に警鐘を発する。とはいえ今作は大仰で〈政治的な〉鼻白らむ作品ではない。“In My Place”をはじめ、恋愛の不幸を、社会の暮らし難さを一貫して歌うナイーヴな側面を抱えながら、ケン・ネルソンと共に作り上げたストリングス、そしてピアノの豊かな彩りが彼らをUKギター・バンドという形容以上の存在にしている。“Daylight”や“A Whisper”の躍動感は彼らの骨っ節の強さを浮かび上がらせるが、柔らかく包容力のあるクリス・マーティンのヴォーカルは荒ぶる感情を決して張り上げない。それはイアン・マッカロクが、ジェフ・バックリーがかつてそうであったように……。さて、宇宙の砂塵に漂い地球を見下ろしたとき、果たして僕たちの住む街はどんなふうに見えるのだろう?
bounce (C)駒井憲嗣
タワーレコード(2002年09月号掲載 (P91))