中国・上海生まれ、日本育ちのシンガー・ソングライター、王舟のファースト・アルバム。"王舟語"ともとれる発音の英語詩、時に日本語詩を歌い分ける特徴的な歌声を、多様な楽器が入った大所帯バンドが支える楽曲は、どこか遠い知らない国の音楽を思わせる。東京を代表するミュージシャンたちが参加し、約3年の制作期間を経て完成した作品。 (C)RS
JMD(2014/08/23)
シンガーソングライター王舟、待望の1stアルバム。2010年、レーベル「鳥獣虫魚」よりリリースした2枚の傑作CD-R作品「賛成」「Thailand」が話題を集め、翌年にはトクマルシューゴ主催のTonofonFestivalに出演、当日販売していた200枚のCD-Rを完売させた。「王舟語」ともとれる発音の英語詞、時に日本語詞を歌い分ける特徴的な歌声を、多様な楽器が入った大所帯バンドが支える楽曲は、どこか遠い知らない国の音楽を思わせる。約3年の製作期間を経てようやく完成した「Wang」は、録音をテニスコーツなどを手がける大城真が担当。彼のスタジオや、桜台pool、さらに王舟にとって馴染みのある八丁堀の七針でレコーディング。レコーディングには岸田佳也(トクマルシューゴ)、伴瀬朝彦(片想い、ホライズン山下宅配便)、潮田雄一(Quattro)ら、東京を代表するミュージシャンたちが参加している。ミックスを岩谷啓士郎、マスタリングを木村健太郎が担当し、素晴らしい楽曲に色をつけ、深みを与え、感動的な作品に仕上がった。
スペースシャワー
発売・販売元 提供資料(2014/06/26)
正式音源を待望されていた東京拠点のシンガー・ソングライターが、ついに初作をドロップ。トクマルシューゴ・バンドのメンバーやoono yuukiらが参加した賑やかな楽団風の曲もあるが、“とうもろこし畑”“uguisu”のように初期ボブ・ディランを思わせるナンバーが特に印象的で、アコギの腕の確かさにも舌を巻く。例えばコーエン兄弟の新作映画「インサイド・ルーウィン・デイヴィス」に感動した人などに推薦したい。
bounce (C)岡村詩野
タワーレコード(vol.368(2014年6月25日発行号)掲載)