THE OBSERVATORYはシンガポールを拠点に活動している4人組で、芸術をバンド・サウンドで追及(というか実験)しており、そのため作品ごとにコンセプトやサウンドが異なる実験性の強いバンド。すでに10年以上ものキャリアを持ち、本国では“暗黒系エクスペリメンタル・バンド"として人気を博しています。本作は5枚目のアルバムとして2012年に発表された、現時点での彼らの最新アルバムです。ゴシックやヘヴィ・サイケ、ハードコアなど漆黒要素の強い様々な音楽性を不穏にコラージュし、ポストパンクやインダストリアルの重厚さ、サイケデリアな酩酊感、そしてインプロヴィゼーションかつ知的なポストロックなどを無機質ながらも凶暴性とカオスを兼ね備えた音像として鳴らしており、その様はとにかく圧巻。そう、まさに70年代後期~80年代初頭にNYで興った“NO WAVE"を現在に体現しているかのよう!そんな前衛的な本作は、なんとMichel Foucault『狂気の歴史』とHerbert Marcuse『一次元的人間』などの哲学書からインスパイアされて作られており、人間の妄想や狂気、精神異常など負の要素を追及したアルバムとなっています。そんなコンセプチャルなアルバムは、POP GROUPやMELVINS、GODSPEED YOU! BLACK EMPEROR、SWANS、SLINTなどと似て非なるクオリティを感じさせます。
発売・販売元 提供資料(2014/05/12)
シンガポールのアヴァン・ロック・バンドがこの5作目で日本デビュー。地下墓地を意味するタイトルからして妖しい匂いがプンプンですが、狂気や怒り、人間に潜む負の一面をとことん追求することが本作のテーマなんだとか。鈍器で殴られたような衝撃を受ける重たいウワ音と蟲惑的なヴォーカルが独特の闇を描き、きっとゴッドスピード・ユー!ブラック・エンペラーやスワンズ好きなら大興奮することでしょう。
bounce (C)小泉いな子
タワーレコード(vol.368(2014年6月25日発行号)掲載)