「フォーエヴァー・サウンドトラック1000」第1弾。本作は、クエンティン・ジェローム・タランティーノ監督、ブラッド・ピット、クリストフ・ヴァルツ他が出演のブラック・アクション・コメディ映画『イングロリアス・バスターズ』のオリジナル・サウンドトラック(2009年発表)。タランティーノ自身による選曲の1枚。 (C)RS
JMD(2014/04/17)
タランティーノ最新作のサントラは、戦争モノや西部劇などB級映画のスコアを中心にまとめられたもの……なのだが、多くがテイク違いだったりで、タラのひねくれ&オタクぶりが全開。また、エンニオ・モリコーネを4曲使用しているあたりに、巨匠へのリスペクトを感じたり。そして、映画の主題歌ともいえるデヴィッド・ボウイ“Cat People”にも注目。歌詞と物語がシンクロし、復讐の炎が燃え上がる!
bounce (C)村尾泰郎
タワーレコード(vol.315(2009年10月25日発行号)掲載)
全編、過去のサントラからの選曲で贈る、
タランティーノによる趣味全開作品!!
『イングロリアス・バスターズ』(2009)
サウンドトラック
監督 クエンティン・タランティーノ
主演 ブラッド・ピット、クリストフ・ワルツ、
マイケル・ファスベンダー、イーライ・ロス
イタリア映画『地獄のバスターズ』を原案として出発するも、
結果、戦争映画にインスパイアされたタランティーノ映画
として完成した、いかにもなエンタテインメント!!
サントラの内容は、今回、完璧に過去の映画音楽からの選曲。
しかも、今回気になるのは、敢えて?かサントラ音源で
ないカバー演奏の選曲。「遥かなるアラモ」は、パーシー・
フェイス亡き後オーケストラ・リーダーも努めた名アレンジャーの
ニック・ペリートの楽団のイージーリスニング色強い演奏で、
「荒野の1ドル銀貨」は日本のビクターがフィルムスタジオ・
オーケストラで録音したもの(これも、ムード歌謡的アレンジ)、
モリコーネのサントラ音源は「復讐のガンマン」「続・夕陽の
ガンマン」「非情の標的」「アロンサンファン」から、そして
ビリー・プレストンによる「シンジケート・キラー」の主題歌、
ルーシェ「戦争プロフェッショナル」、シフリン「戦略大作戦」といった
いかにもな中に、なぜかボウイの「キャット・ピープル」なんかも
忍ばせる。もはや、これは映画オタクの個人的なベスト盤か、
的なタランティーノ趣味全開サントラ、それでいいんです!!
とにかく、キメたナンバーばかりなワケですから。
(C)馬場敏裕
タワーレコード(2009/08/10)