プロコフィエフ交響曲全曲演奏会やロシア人作曲家の演奏を通じて,日本フィルのサウンドを一新したラザレフ。一方でブラームス、リヒャルト・シュトラウスなどドイツ系音楽にも深い造詣を持つ。そのラザレフが日本フィルで初めて取上げたマーラーが交響曲第9番。
ロシアのレパートリーで聴衆を圧倒した、劇的かつ綿密な表現力で、マーラーの壮大な世界観をドラマチックに再現するだろうとの前評判に違わぬ屈指の名演となった。高い緊張感が、終演後の長い長い静寂と熱狂的な拍手を呼んだこの名演がよみがえる。「ラザレフのライブ」ならではの醍醐味を存分に堪能できる1枚としておすすめ。
発売・販売元 提供資料(2014/03/26)
<アレクサンドル・ラザレフ>
ロシアを代表する指揮者の一人。2008年9月から日本フィル首席指揮者。モスクワ音楽院でL.ギンズブルグに師事、同音楽院を首席で卒業。1971年にソ連国際指揮者コンクールで第1位、翌年にはベルリンでのカラヤン指揮者コンクールで第1位とゴールド・メダルを受賞。1987年から1995年にかけてボリショイ劇場の首席指揮者兼芸術監督を務める。両タイトルを一人の指揮者が兼任したのは30年ぶり。この間、東京(1989年)、ミラノ・スカラ座(1989年)、エディンバラ音楽祭(1990、91年)、ニューヨーク・メトロポリタン歌劇場(1991年)などの演奏旅行では前例のないプログラムを実行し高い評価を得ている。グリンカ《イワン・スサーニン》、チャイコフスキー《オルレアンの少女》、リムスキー=コルサコフ《ムラーダ》など、同歌劇場における秀作は映像化されている。さらにボリショイ管とは、ラフマニノフ《交響曲第2番》やショスタコーヴィチ《交響曲第8番》などのロシアの交響曲を含む数々の録音をEratoから出しており、大絶賛をあびている。現在はコンダクター・イン・レジデンスを務めており、2011/2012シーズンでは6月に新演出のチャイコフスキー《チャロデイカ》を指揮した。レパートリーは広範に及び、18世紀の作品から前衛音楽までを得意としている。1978年に「ボリショイ歌劇場・ソリスト・アンサンブル」を創設。旧ソ連内外の作曲家による現代音楽プログラムを取り上げた。近年は、サンクトペテルブルグ管に客演をしており、ロンドン、バーミンガム、パリ、ヴェネチアを演奏旅行。そのほかベルリン・フィル、ミュンヘン・フィル、バイエルン放響、ロイヤル・コンセルトヘボウ管、スカラ座管、サンタ・チェチーリア国立アカデミア管、フランス国立管、オスロ・フィル、スウェーデン放響、N響、クリーヴランド管、モントリオール響、ロンドン響、フィルハーモニア管などと共演。またブリュッセルの王立モネ劇場、ヴェローナ歌劇場、パリ・オペラ座、バスチーユ・オペラ座とバイエルン国立歌劇場などのオペラハウスでも指揮をしている。1987年のデビュー以降、イギリスで定期的な指揮活動を行っており、1992年から95年にかけてはBBC響の首席客演指揮者を務めた。1997年から2005年までロイヤル・スコッティッシュ・ナショナル管の首席指揮者を務め、「プロムス」への出演、スペイン、ノルウェー、ギリシャへのツアー、ショスタコーヴィチの交響曲全曲演奏で共演。数多くのCDをリリースしており、ボリショイ管とはエラート、メロディア、ヴァージン・クラシックスで、BBC響とはソニー・クラシカル、ロンドン・フィルとはハイペリオンとBMG、ロイヤル・スコッティッシュ・ナショナル管とはBISとリン・レコードでの録音がある。日本フィルとは就任以来、オクタヴィア・レコードから「首席指揮者就任記念演奏会ライブ盤」(2009年5月)を含む7枚、日本フィルからは3枚のCDをリリースしている。
発売・販売元 提供資料(2014/03/26)