イジャット・ボーイズとのコラボ・ユニットMEANDERTHALSなどの活動で注目を集めるノルウェイ・コズミック・ディスコ・シーンの重鎮、リューネ・リンドバークのアルバム。ニュー・ディスコ的なビート・フォーマットを下敷きとしながらも、より雑食性の高い、オルタナティヴでオブスキュアなダウンビート・サウンドを展開した、秘境ムード満点の濃密バレアリック・ポップ作品。 (C)RS
JMD(2013/11/20)
リンドストロームやトッド・テリエに先駆けたノルウェイ・ディスコの重鎮、リューネ・リンドバークによる、オリジナル作品としては2000年の『Sondag』以来13年ぶりのアルバム。イジャット・ボーイズとのコラボ・ユニットMEANDERTHALSやイジャットのレーベル"NOID"からのリリースでも知られ、マンゴリアン・ジェットセットと共にオスロのクラブ・シーンを切り拓き、コズミック・ディスコの世界的な拡散に多大な貢献を果たした偉人による、オブスキュア・ムード満開の濃密バレアリック・ポップ作品。『Krasava』は、ニュー・ディスコ的なビート・フォーマットを下敷きとしながらも、より雑食性の高い、オルタナティヴでオブスキュアなダウンビート・サウンドを多く含む秘境ムード満点の濃密バレアリック・ポップ作品。リンドストロームにも通じるノルウェイ・ディスコ特有のメランコリックなメロディ・センス、まるでバレアリックのオリジナル・レコードから飛び出てきたかのような80年代シンセ・ポップ風の音づかい、ウォーリー・バドロウ的なエキゾ・ニューエイジ・ムード、そして何よりも驚かされるのが、全10曲中9曲がヴォーカルやコーラスをフィーチャーした歌モノであること。ヴォーカリストにはハウス界の大御所ロバート・オーウェンス、クラムド・ディスクからのリリースで知られる同郷のバンド、ベル・カントのヴォーカリストでもあったアンネリ・ドレッカー、バレアリック・クラシックス「The Captain Of Her Heart」のヒットで知られるカート・マルーなどをフィーチャー。ギターはMEANDERTHALSやイジャット・ボーイズの初アルバム『セラー・ドア』にも参加していたジョー・シューマンがサポート。先行SGでも話題のCos/Mesによるキラー・リミックスをボーナストラック追加搭載!
発売・販売元 提供資料(2013/11/14)
本人名義の作品はイジャット・ボーイズのノイドから出したリエディット集『Klubb Kebabb』(2007年)以来で、イジャットとの共同名義であるメンダーサルズから数えても4年ぶりとなるリューネ・リンドバークの新作。だいぶ昔からノルウェーではロイクソップやリンドストロム、プリンス・トーマスらの先輩格としていろいろがんばってきた人なんですが、今回もヴェテランらしい余裕の仕上がりになっています。ゆるゆるとしたポップな歌モノ中心のニュー・ディスコを軸に、ディスコ・ハウス調のトラックもあったり、驚きのロバート・オーウェンス参加曲があったりと、バック・トゥ・90sな感じも忘れてません。ザ・バイキングなジャケからもこだわりの地元愛が感じられるナイスな一枚です。
bounce (C)サクライマー
タワーレコード(vol.362(2013年12月25日発行号)掲載)