英出身の4人組バンド、ブラーが2014年1月に行う約10年ぶりの単独来日公演を記念してアルバムを紙ジャケット&SHM-CD仕様で再発売。本作は、2003年に発表された通算7枚目のアルバム。制作中にギタリストのグレアム・コクソンが脱退、初めて3人編成で創り上げた、オーガニックで自由な空気感に満ちた作品。名曲「アウト・オブ・タイム」「グッド・ソング」他を収録。 (C)RS
JMD(2013/11/14)
ジャケットは強面だが、しかし、そのエッセンスはしなやか。ここ数年、ゴリラズでの活動、そして、マリ・ミュージシャンとの共演作『Mali Music』で培われたデーモン・アルバーンのリズミックな熱気は、この『Think Tank』も包みこむ。本人も関心を公言しているようだが、80年代初頭前後のポスト・パンク的なリズム構築。そういったものは、とても自然に本作の中心に据えられていて、そして、それはやはり、ギタリスト、グレアム・コクソンの不在と表裏一体を成しているのかもしれないが、それだけのことなら単なる〈スタイル〉変遷のひとつになってしまう。それよりも、この4年間の休止を経たいま、彼らの音楽に向き合うスタンスがひとつ上の段階に足を踏み出したことを匂わせる、とても健やかな作品だと言えるだろう。そして、なにより凛としたデーモンの歌声。英国随一のアート・ポップ・バンドの面目躍如だ。
bounce (C)福田 教雄
タワーレコード(2003年05月号掲載 (P81))