まさかこんな音源が残されていたなんて誰が想像しただろう。たった1枚のアルバムを残してシーンから消え、名実ともに伝説のミュージシャンとなったマウラウィ・ヌルーディン。1974年に〈STRATA〉からリリースされた『Maulawi』は圧倒的な破壊力と存在感でレア・グルーヴ~スピリチュアル・ジャズのマスターピースとして君臨するのは周知の通りである。なんとこのたび〈STRATA〉のマスター・テープ群から、マウラウィの完全未発表アルバムが発見されたのである。録音は『Maulawi』とほぼ同時期の1973年。狂気を孕んだ美しきサックスが深遠の旅へと誘う“Maiden Voyage”、疾走するビートにハートフルなサックスが絡む“Orotunds”、サム・ピアノのイントロダクションからソウルフルに展開する“People Make The World Go Round”、『Maulawi』に収録された“Root In 7/4 Plus”のプロトタイプとなる“Where Is The Place?”、ワウ・ギターもフィーチャーしたファンク・マナーの“Unknown Track”など、『Maulawi』に劣らぬ覚醒感とグルーヴ感で迫る至上のディープ・ジャズ作品である。ここに1枚、未来永劫語り継がれるレア・グルーヴ~スピリチュアル・ジャズの名作が誕生したのである。
発売・販売元 提供資料(2013/12/03)
ストラタのリイシュー・シリーズ第4弾は、74年に唯一のリーダー作『Maulawi』(超名盤!)を残し、シーンから姿を消したサックス・プレイヤーによる73年録音の未発表音源集! ムビラ(オルゴールの原型になったと言われるアフリカ古来の楽器)の音色が瞑想的なグルーヴを生む冒頭曲や、ワウ・ギターを用いたファンク・チューンなど楽曲は粒揃いです。モーダルなブロウから滴り落ちる艶やかなブラックネスにウットリ。
bounce (C)小松健一郎
タワーレコード(vol.361(2013年11月25日発行号)掲載)