ヘイリー兄弟によるR&Bデュオ、ケイシー&ジョジョのeOne移籍第一弾、約11年ぶり(2013年時)となる通算6枚目のオリジナル・アルバム。 (C)RS
JMD(2013/10/18)
90年代のR&Bの隆盛を請け負った名グループ、JODECI (ジョデシィ)を出発点に97年にデビューしたヘイリー兄弟によるユニット。ファースト・アルバム「LOVE ALWAYS」からのシングル"All My Life"は日本でも大ヒット、ボーイズIIメンに並ぶ男性ヴォーカル・グループのトップに就く。これまでにデビュー・アルバムに続き、「It's Real」 (1999)、「X 」(2000)、「Emotional」 (2002)、そして日本企画の「Love」 (2008)と通算5枚のアルバムを発表、その都度来日公演が行われるほど、その人気ぶりは健在!本作は、全米では2002年以来、11年振りのアルバムとなることから、既にデジタル・カットされている"Knock It Off"は全米のラジオ局各局でヒットを記録!
ビクター
発売・販売元 提供資料(2013/09/30)
オリジナルとしては11年ぶりとなる新作。一時は体調不良が心配されたジョジョの声量はやや落ちるも、そこは(旧約聖書に由来する)兄弟の絆を謳った表題通り、ハード・シャウターの兄K-Ciがマイルド・ヴォイスの弟ジョジョの盾となりつつ、剛柔の声を交わす従来の作法をキープ。ハイ・オクテインなどの隠れた奇才がMドックらの援護を受けて制作したスロウやミディアムを歌うふたりは終始黒い艶を放ち、盟友マイク・スムーヴらのペンによるスクリュー声交じりの“Knock It Off”でオーガニックなグルーヴに包まれて歌う枯れた味わいも、これはこれでいい。おじがいたバリノ・ブラザーズを想起させるバラード“Somebody Please”での剥き出しのソウルネスにも胸打たれる上々の復帰作だ。
bounce (C)林剛
タワーレコード(vol.361(2013年11月25日発行号)掲載)