総重量約500kgの重量級クラシック・ヴォーカル・グループ、IL DEVUのデビュー・アルバム。メンバーは、オペラ歌手でテノールの望月哲也・大槻孝志、バリトンの青山貴、バス・バリトンの山下浩司と、ピアニスト河原忠之による太メン5人。コンサートで歌ってきたレパートリーの中から人気曲を中心に構成した、ベスト盤に近い作品。 (C)RS
JMD(2013/10/08)
グループ名が似てる!? 1人多くてみんな大きい!
フトメン・オペラ歌手による総重量500kgの重厚アンサンブル!!
イギリスの人気ボーカルグループ「IL DIVO(イル・ディーヴォ)」をもじった「IL DEVU(イル・デーヴ)」は、総重量約500kgの重量級クラシック・ボーカル・グループ。
メンバーは、普段オペラ歌手として第一線で活躍しているテノールの望月哲也・大槻孝志、バリトンの青山 貴、バス・バリトンの山下浩司と、歌い手が厚い信頼を寄せている全国引っ張りだこのピアニスト河原忠之による太メン5人。日本のオペラ・声楽界を代表する5名からなるイル・デーヴは、2011年5月17日の「二期会WEEK in サントリーホール」にてデヴュー。オペラ歌手としてマイクレスで歌う5人による圧倒的な声量と、ダイナミックな歌唱表現は、聴いている者を圧倒(圧迫)します。大きなスケール感と、その身体に比例したダイナミックな演奏が魅力です。
このデヴュー盤では、今までコンサートで歌ってきたレパートリーの中から人気のある曲を中心に構成した、いわばベスト盤に近いアルバムです。一番の強みである本場クラシックのアンサンブル曲から、唱歌・ポップス曲、本家IL DIVOのレパートリーなど、コンサートを重ね築き上げた絆と、年輪のごとく積み上げてきた体躯から生みだす5人の重厚なアンサンブルに圧巻です。
テノールの望月さんから、『IL DEVU』の存在をお聞きした時、正直その自虐的グループ名に爆笑したものです。もちろん、そのネーミングが世界的人気ヴォーカルグループ『IL DIVO』からきていることは明らかですよね。あちらが世紀の二枚目グループなら、こちらは余分についた脂肪を武器にしてやるという心意気に、ちょっと半端ではない意気込みを感じたのです。そして、その歌声たるや、日本のオペラ界を背負って立つソリストたちのグループだけあって、何と素晴らしいことでしょう。ちょっと、余分なお肉のおデブちゃんたちが、その余分なお肉の分だけ、むしろそのお肉を皆さんに分け与えたいと言う優しさに満ちていて、心安らぐではありませんか。スタイリッシュなスタンスを捨て、あえて勇気あるおデブの路をひた走るこの五人組はただただ、温かさに溢れて私たちの心を癒してくれるのです。びっくりしますよ、そのほんわかさに。びっくりしますよ、その歌の素晴らしさに。びっくりしますよ、そのステージの狭さに。でもね、本当に素晴らしいと思ってしまうのは、こうやって中堅実力歌手の皆さんが、私たちの歌を伝えたいという純粋な気持ちなんです。そのためなら、わが余分な肉をちょっと自虐的に使おうがそんなことはどうでもよろしい。笑ってやさしい気持ちになって下さるならどこまでも、という皆さんのお気持ちなのです。
白井晃(演出家・俳優)
発売・販売元 提供資料(2013/10/07)
<望月哲也(テノール) Tetsuya Mochizuki, tenor>
天性のリリックな美声と音楽性で次世代を担うホープ。二期会『皇帝ティトの慈悲』表題役、同『カプリッチョ』フラマン、びわ湖・神奈川県民『ラ・ボエーム』ロドルフォ、びわ湖ホール『コジ・ファン・トゥッテ』フェランド、新国立劇場『魔笛』タミーノ、『夜叉ヶ池』(世界初演)晃等で出演し、好評を博す。ウィーンに学び、宗教曲の分野では「マタイ受難曲」はじめレパートリーは30作品以上。王子ホールにおけるリサイタルシリーズWandererでも高い芸術的成果を上げている。二期会会員
<大槻孝志(テノール) Takashi Otsuki, tenor>
恵まれた美声と確かな役作りで魅了する逸材。ドイツ及びイタリア留学を経て、日生『後宮からの逃走』、新国立劇場『カルメン』、サイトウキネン『エリア』『スペードの女王』『サロメ』等でキャリアを積む。二期会『エフゲニー・オネーギン』レンスキーでは迫真の演唱で喝采をうけた他、日生『夕鶴』与ひょう、新国立劇場『こうもり』アルフレード、同劇場オペラ芸術鑑賞教室『愛の妙薬』ネモリーノで出演。N響定期『オイディプス王』出演、更にN響「第九」に急遽外国人歌手の代役で登場し絶賛される。二期会会員
<青山貴(バリトン) Takashi Aoyama, baritone>
ボローニャ、ミラノで研鑽を積んだ確かな技術と美声で目下絶好調のバリトン。第19回五島記念文化財団オペラ新人賞。新国オペラ研修所『ファルスタッフ』表題役、新国立劇場鑑賞教室『トスカ』スカルピア、二期会『仮面舞踏会』レナート、『ナブッコ』タイトルロール、石川・富山・新潟・福井・兵庫共同制作『椿姫』ジェルモン等、に出演。また「ヨハネ受難曲」「メサイア」「レクイエム」等の宗教曲、「第九」「カルミナ・ブラーナ」等のコンサートでも高く評価されている。二期会会員
<山下浩司(バスバリトン) Koji Yamashita, bassbaritone>
輝かしい美声と舞台上の存在感で旬の活躍を続ける俊英。ザルツブルク及びウィーン国立音楽大学にて研鑽を積む。二期会『フィガロの結婚』タイトルロール、『魔笛』パパゲーノ、『カプリッチョ』ラ・ロシュ、等に出演し好評を得た他、新国立劇場、びわ湖ホール・神奈川県民ホール共催オペラ、東京室内歌劇場、東京のオペラの森、サイトウキネン・フェスティバル松本等主要オペラ・プロダクションの舞台に登場している。二期会会員
<河原忠之(ピアノ) Tadayuki K awahara, piano>
ピアニストとしての年間ステージは100を超え、その幅広い音色,繊細な音楽表現には定評がある。今年6月にはヴェルディ『シモン・ボッカネグラ』を指揮するなど、オペラ指揮者としても活躍。2011年3月から、ひとりの作曲家の歌曲の世界を声で染め上げる「歌霊」シリーズを開催。オペラ・カンパニーGruppo Kappa Opera主宰。国立音楽大学及び大学院准教授
発売・販売元 提供資料(2013/10/07)