延期が続いた6作目が遂に到着!ディプロによる"X"で「俺は吹っ切れた、もう戻らない」と宣言するように、ゴシップを拭い去らんとする力作に。シンガーとしての実力を魅せつけるR・ケリーとのメロウな共演(7)や、歌って踊れるスターぶりを示すMJオマージュ"Fine China"(※輸入デラックス盤と国内盤に収録)など、今のキング・オブ・ポップは誰なのか思い知らせる快作!
オススメ曲 ⇒ (3)(4)(7)(12)
タワーレコード(2014/09/30)
ポップR&Bシンガー、クリス・ブラウンの前作『フォーチュン』から1年ぶり(2013年時)となるアルバム。 (C)RS
JMD(2014/08/29)
ゴシップの絶えないクリス・ブラウンだが、〈活動歴10年〉などの意味も持つというタイトルにある種の潔さも窺わせる2年ぶりの新作は、ポップス~EDMに寄った近年の路線からR&Bに軌道修正したというもの。ディプロらが制作した序盤の曲こそ前作~前々作のムードを引き継ぐも、アッシャーとのスロウ・ジャム“New Flame”あたりからヴォーカル濃度を高め、R・ケリー曲の一節を引用してトレイ・ソングスと戯れた後にR本人との共演曲を登場させるなど、狙いはあきらかだ。ケンドリック・ラマーが絡む秋色なソウルやブランディやジェネイ・アイコとの合体も含め、ポップスターとしての煌めきをキープしたまま、これまでにない凄みで迫る重厚な作品。MJ節が眩しい“Fine China”などはデラックス盤で。
bounce (C)林剛
タワーレコード(vol.372(2014年10月25日発行号)掲載)