バンクーバーのエレクトロニック~ドリーム・ポップの才人ジャミソン・ディックによるソロ・プロジェクト、ティーン・デイズのサード・アルバムが日本のみでCD化。浮遊感に満ちたアトモスフィアとエレクトロニクスが絶妙のバランスで融合し、アンビエントなテイストとカラフルなビート感覚が秀逸に絡み合い、ドリーミーなサウンドを構築。ジャミソンのおぼろげに溶け込むようなゴーストリー・ヴォーカルも健在。 (C)RS
JMD(2013/08/14)
デジタルのみでセルフ・リリースされたEP『The House On The Mountain』ではエモーショナルながらややフロアよりのエレクトロニック・サウンドをみせていた。もちろん本作ではその延長線上と言えるサウンドではあるが、よりメロディは洗練され、浮遊感に満ちたアトモスフィアとエレクトロニクスが絶妙のバランスで融合し、アンビエントなテイストとカラフルなビート感覚が秀逸な展開力のもと絡み合いドリーミーなサウンドを構築。もちろんJamisonのおぼろげに溶け込むようなゴーストリー・ヴォーカルも健在だ。『The Inner Mansions』ではアコースティックな音色も織り交ぜていたが、本作ではエレクトロニックな質感が主体になっている。『Glacier』とは「氷河」のことで、そのサウンドからもクールで幻想的且つ荘厳な趣きがありつつ、ドラマティックで神秘的な様相が展開される。Boards Of CanadaやBibio、Tycho、Ulrich Schnaussなどに通ずる世界観が繰り広げられる。本編とは別に日本のみのボーナス・トラックとしてBサイド・トラックが4曲追加収録! こちらは本編に比べるとリズムが立ったサウンドが主体で、ダンサブルな風合いのTeen Daze節が味わえる。『Glacier』(氷河)は晩夏の納涼に、そして秋のムードにもフィットするクールなサウンド!
発売・販売元 提供資料(2013/08/13)
昨年発表した2枚のアルバムで一気にチルウェイヴ界の代表格へと昇り詰めたヴァンクーヴァーの働き者が、早くも3枚目のアルバムを完成。今回はメロディーに力を注いだ様子で、どこまでもメランコリックなそれはボーズ・オブ・カナダやビビオを引き合いに出したくなるほどだ。ゴーストリーな歌声と作品を重ねるごとに濃くなっているアンビエント・サウンドも相まって、現実離れした世界へ連れて行ってくれる。
bounce (C)武田晃
タワーレコード(vol.359(2013年9月25日発行号)掲載)