フレッド・ハーシュとジュリアン・レイジによる21世紀の『アンダー・カレント』!ビル・エヴァンスとジム・ホールの名作リリースから50年、ピアノ=ギター・デュオの新たな名演がここに誕生。フレッド・ハーシュとジュリアン・レイジの年の差は33歳。一方『アンダーカレント』は同世代の2人による作品。単純に比較すれば、年齢、経験という意味では、大きな隔たりもあります。また、ここに選ばれた曲の数々はサム・リヴァースによる“Beatrice”と、セロニアス・モンク“Monk's Dream”のナンバーを除いては、フレッド・ハーシュによるもの。単純な比較でいえば、違いは多々と言えましょう。しかし、精緻で繊細、かつ果敢なピアノ~ギターの音の会話は、紛れもない世代を越えた邂逅の記録。美しき結晶として響きます。決定的トラックは、タイトル・チューン“Free Flying”。一糸乱れぬユニゾンはもちろんのこと、息の合ったソロ旋律は、ある時は戯れ合い、ある時は追いかけっこ。そしてギターの旋律を懐深く包み込む至高のハーシュのピアノの和声。一方には構成力の妙もありつつも、自然発生的に盛り上がりを見せていく演奏は理性と情熱のバランスも絶妙。聴く人を惹きつけてやみません。ニューヨークの名クラブ、「KITANO」でのライヴ録音。当初はスタジオ録音作という構想で、実際スタジオでの収録も行いつつも、ライヴならではのある意味のラフさと同時に一期一会の音の面白さを出したいという希望のもとに、新たにライヴ録音した9曲を収録。
発売・販売元 提供資料(2013/09/30)
奇跡の復活から早4年。ノンサッチからリリースされたビル・フリゼールとの『Songs We Know』(1998)以来となるギターデュオは、若き天才ジュリアン・レイジを迎えての超話題作!ピアノとギターというリズムレス作品の特徴でもある、甘美なメロディと一糸乱れぬ繊細なプレイを極限まで突き詰めた2 人は、ライヴでの緊張感のなかにも、子供のようにじゃれ合う無邪気さも垣間見せ、聴く者を楽しませる。2010年代を象徴する作品として受け継がれるべきマスターピース!
intoxicate (C)合田育功
タワーレコード(vol.106(2013年10月10日発行号)掲載)