2001年にスコットランド/グラスゴーで結成された4人組バンド、フランツ・フェルディナンドが2005年に発表したセカンド・アルバムのミッド・プライス盤。ソニー『ウォークマン』のTV-CFソング「Do You Want To」他を収録。 (C)RS
JMD(2013/07/03)
2005年発売のセカンド・アルバム『ユー・クッド・ハヴ・イット・ソー・マッチ・ベター』。当時、アルバム収録曲の「Do You Want To」が日本のソニー・ウォークマンのTV-CFソング/キャラクターに抜擢。デビューからわずか2年でUKアーティストとして史上最速の武道館公演を実現、またフジロック・フェスティヴァル史上最速でのヘッドライナーに抜擢された事も大きな話題を呼んだ。この作品でもグラミー賞ノミネーションの栄誉を獲得。
発売・販売元 提供資料(2013/06/26)
やっぱりタダ者じゃなかった。本国でのデビューから1年半という短い間隔が彼らの創造欲と熱意を示しているとおり、 敏腕リッチ・コスティとの共同プロデュースによって全側面でスケールアップした2作目。とにかくライヴ感が大幅に増し、テンション漲る恐ろしく鮮明な音が迫りくる。そして、引き続きキャッチーなフランツ流〈踊れるロック〉を基本にしつつも、アコギやピアノを使った60年代ポップ調の楽曲群を違和感なく織り込み、メロウな表情も披露。そんなサウンドの多様化に伴って感情表現の幅も広がり、相変わらず興味深いキャラが各曲を彩るが、アレックス・カプラノスの等身大の想いも以前より強調されている。それがもっとも顕著なのが、〈努力すればもっと多くを得られる〉と挑戦的に訴えて、バンドの姿勢を総括する表題曲。そう、斜に構えたインテリ集団ではなく理想主義に燃える情熱家という素顔を、本作は突き付けている。
bounce (C)新谷 洋子
タワーレコード(2005年10月号掲載 (P75))