ANTENAのヴォーカルやソロ活動など、ベルギーのレーベルLe Disques Du Crepusculeなどから発表されたフレンチ・ボッサ~ジャジーな楽曲がここ日本でも人気を博した"クレプスキュールの歌姫"ことISABELLE ANTENA。その愛娘であるPENELOPE QUEENによるデビュー・アルバムが本作!母親ISABELLE ANTENAのプロデュースのもと2010年からレコーディングが行われ、オリジナル13曲とANTENAの「Silly Things」のカヴァー曲からなる全14曲を制作。と言っても、自宅などで録音された楽曲が多く、ヴォーカル、ギターなど至極シンプルなセットでのサウンド構築がとってもナチュラルで透明感があり、歌詞に関しても彼女自身の等身大な日常が歌われている。母親ゆずりのキュートな歌声、クレモンティーヌのようなフレンチ・ボッサやジャジーなギターの調べなど、可憐かつ優美に紡がれるシンプルな楽曲からは凛とした包容力や静かな多幸感が溢れ、そっと私たちの日常に寄り添ってくれる母性に満ちた秀作です!
発売・販売元 提供資料(2013/09/10)
80年代にベルギーのクレプスキュールで活躍したシンガー、イザベル・アンテナの娘が母親のプロデュースのもとアルバム・デビューを飾った。ボサノヴァやジャズを消化した洗練味たっぷりの歌はイザベル譲り。アコースティック・ギターの伴奏を軸に、ストリングスやパーカッションを添えた編成で、時にはラジオの音声や鳥の鳴き声も澄んだヴォーカルを淡く色付けする。余白を大切にした音の配置、多彩なコーラス・アレンジなど、一見シンプルなようでいて丁寧に練られたサウンド・デザインだって見逃せない。親密な空気感を纏ったナチュラルな声とクールなトラックの質感は、ポスト・パンク期のネオアコに通じる感触があったりして。クレプスキュールの粋を受け継いだ新しい歌姫の誕生だ。
bounce (C)村尾泰郎
タワーレコード(vol.360(2013年10月25日発行号)掲載)