2013年で生誕80周年、没後10年を迎えるニーナ・シモン。その絶頂期であるRCA期のベスト・ライヴに数えられる1枚が蘇ります。数々の名演を残した"Ain't Got No/I Got Life"を筆頭に彼女の魅力が味わいつくせるレパートリー。彼女の好調さを伝えるクリアーな音質。そしてウェルドン・アーヴィン、ストーン・アライアンスの2人を含む最高のリズム・セクション。コレクターズ・アイテムと呼ぶには惜しい、ファン必携の傑作です。1969年4月、ドイツでのスタジオ・ライヴ録音である本作。まさに不世出、唯一無二の存在である彼女の長いキャリア。その中でも公民権運動での共闘を経てセルフ・プロデュースに近い形での音楽活動を勝ち得たRCA期は彼女の芸術性がピークに達した絶頂期です。RCA盤でのライヴ盤も数多いですが、このライヴ盤ほどクリアーな音質でシンプルに彼女の魅力が楽しめる盤は少ないと言えるでしょう。長年の相棒アル・シャックマン(g)、音楽監督でもあったウェルドン・アーヴィン(org)、のちにストーン・アライアンスを結成するジーン・パーラ(b)とドン・アライアス(ds)という「レアな」顔ぶれが揃うのもこの作品だけです。シンガーとしてピアニストとして、脂の乗り切ったパフォーマンスを披露するニーナ。レパートリーはビージーズの"To Love Somebody"、ランディ・ニューマンの"I Think It's Going to Rain Today"、アレサ・フランクリンの"Save Me"などRCA盤にも収められているカヴァーが中心。なかでも"Ain't Got No/I Got Life"はこの時期のニーナに欠かせなかったナンバーで、魂を揺さぶられるような力強く美しい演奏です。ラストにはウェルドン・アーヴィンとの共作によるオリジナル"Revolution"のレアなライヴ・ヴァージョンまで収録。今回の再発にあたり、リマスターおよびピッチ補正を行っています。オリジナル・ジャケットを忠実に再現したA式紙ジャケット仕様。解説・歌詞付き。
SHOUT! PRODUCTIONS
発売・販売元 提供資料(2013/05/24)
今年4月に惜しくも亡くなってしまい、涙を流したファンに嬉しいニュース。天才シンガーの絶頂期のベスト・パフォーマンスといえる69年欧州でのライヴ盤が待望の世界初CD化。アレサ・フランクリン“Save Me”のカヴァーなど、会場全体を完全に支配したであろうカリスマ性とグルーヴ&パワー漲る歌声で白熱のステージを演出。さらに拍車をかけるウェルドン・アーヴァインやドン・アライアスの参加も功を奏している。
bounce (C)広瀬 毅
タワーレコード(2003年08月号掲載 (P99))
当時のTV番組の音源だそうで、そう言われると音質も録音年代から考えると若干こもったりする個所があるものの、全体的には十二分に許容範囲。
歌詞、解説、当時のライブパンフレットの翻訳が書かれたライナーが付属。
また今回は新リマスタリング、ピッチ修正版とのこと。