2013年25周年を迎えたUS名門レーベル<SUB POP>が大推薦する注目新譜は、ミュージシャン兼トラック運転手という異色シンガー "歌うトラック野郎"ことドーン・ギブソンの<SUBPOP>移籍第一弾作!
2012年<White Denim>よりひっそりリリースされたデビュー・アルバム『All Hell』がコアな音楽ファンから口コミで評判が広がり海外メディアが相次ぎ絶賛。辛辣な批評で知られるあのピッチフォークまでもが8点以上を付け、「2012年上半期見過ごされたアルバム」として特集するほど高く評価している。
当初は190cm、100Kgというマッチョな体格を生かしドラマーとしてバンド活動をしていたが、トラックの運転手として働くなかラジオから流れるカントリー・ミュージックに惹かれ、そして同時にブリアルやスコット・ウィーカーなどに影響を受けて現在のスタイルを確立。いわばアメリカン・ルーツ音楽とダブ・ステップ以降のビート感の融合が彼の絶対無比な音楽スタイルとなっている。
「前作がモノクロ映画なら、新作はワイド・スクリーンの3D映画」と語るように、ルックス通りの彫りの深~い低音ヴォイスと、シンセやサンプラーを駆使したミニマルな電子音との絡みをベースに、ドラム、ペダル・スティール、ホーン、ストリングス、バグパイプがより効果的に演奏され、哀愁を交えつつアメリカの日常風景を幻想的に描きだしていくという、なんとも不思議な魅力を持った独特の世界観を出している。
ニック・ケイヴ、ジョー・ヘンリー、トム・ウェイツ好きは、冒頭のダーティーでブルージーな男気溢れる骨太なガレージ「The Sound ofLaw」で一発でヤラれます!<SUB POP>も認める暴走野郎ドン・ギブ、今最も待たれている、最もブレイクしそうなアーティストです!要チェック!
発売・販売元 提供資料(2016/08/04)
運送屋で働きながらストーナー・ロック・バンドのドラムスを担当していた32歳。ソロに転身してひっそりと発表した前作がPitchforkで絶賛され、この2 作目はサブ・ポップから登場する運びとなりました。ブリアルらに憧れて見よう見まねで作ってみたベース・ミュージックに、トラックの運転席でよく聴いていたというUSルーツ音楽を掛け合わせてみたら、結果的に物凄く個性的な楽曲が出来上がってしまった感じ。オケはいわゆる〈ポストR&B〉とさほど変わらないのですが、ニック・ケイヴや勝新太郎の名前がよぎる低音ヴォイスが強烈で、聴き心地の良さを重視したような作品とは一線を画していますね。大人のための哀愁漂うインディー・ダンス! もしかしたらこの一枚が大きなエポックになるかも!?
bounce (C)武田晃
タワーレコード(vol.356(2013年6月25日発行号)掲載)