インバルのPHILIPS最初期録音と、フルネ(生誕100年)の貴重演奏を収録!

マーラーやショスタコーヴィチに定評があるインバルには、ラヴェルやベルリオーズといったフランス作品への傾倒振りも顕著ですが、なぜかドビュッシー録音はほとんど存在しません。実はこの「海」と「夜想曲」の2曲はインバルのメジャーレーベルへの初録音という記念すべき演奏です。しかもいきなりコンセルトヘボウ管を指揮しての録音というのも驚きです(この最初の録音セッション時の逸話は、当社が2012年12月に発売しました日本コロムビアとの企画盤「マーラー:交響曲第9番」(TWCO33)のブックレット内で記述されています)。その後、なぜか海や夜想曲は再録音をしていませんので、この演奏は唯一の録音。1969年録音当時若干33歳の貴重な記録です(その後1972年にはヘブラーの伴奏で同オケと録音。2012年9月発売のPROC1222で発売済)。
そして、2013年に生誕100年を迎えるフルネとコンセルトヘボウ管との録音は珍しく、オランダ放送フィルやロッテルダム・フィルとの関係が深かったためか、この演奏は非常に貴重な盤です。1959年、46歳という若い時の録音(本来はこの2曲とボロディン:中央アジア～とムソルグスキー:はげ山の一夜とのカップリング)とは言え、ここに聴けるのはある意味後年のフルネにはない情熱的な演奏。オーケストラの魅力的な音色と合わせ、注目の復刻です。

タワーレコード （2013/05/02）