ムーティがまたも埋もれた傑作を発掘! 「フィガロの結婚」の後日談、メルカダンテの「二人のフィガロ」!!
すっかり好例となった、ムーティが若手歌手を起用してのレア・オペラ発掘、2011年はサヴェーリオ・メルカダンテ(1795-1870)の「二人のフィガロ」です。
メルカダンテは、ドニゼッティより2歳年上で、1820年代半ばから1840年代まで活躍、ドニゼッティや初期のヴェルディのライバルとして知られています。1826年、メルカダンテはスペイン、マドリッドのイタリア劇場の監督に就任、「二人のフィガロ」はそこで発表する二つ目のオペラのはずでした。しかし内容が検閲を通らず、上演中止に。怒ったメルカダンテは楽譜を残してマドリッドを去ってしまいました。それから9年も経った1835年になってようやく残された楽譜がマドリッドで初演されました。台本はベッリーニ「ノルマ」やドニゼッティ「アンナ・ボレーナ」で有名なフェリーチェ・ロマーニ。もともと1820年にミケーレ・カラーファという作曲家のために書いたもの(BONGIOVANNIからDVDが発売されています。AB20015)。ボーマルシェの「フィガロの結婚」の設定を受け継いでいますが、ボーマルシェとは関係のない後日談。伯爵夫妻にはイネツという娘がいる。彼女を愛する召使トリビドにフィガロが入れ知恵し、トリビドは貴族ドン・アルヴァーロに変装する。一方、やはりイネツを愛するのがかのケルビーノ。彼は自らの従者に変装し、フィガロという名で伯爵の城を訪れる。イネツを巡る二人のフィガロによる争いが巻き起こる、といった内容。最後にケルビーノがドン・アルヴァーロがトリビドであることを明かし、自らも正体を明かしたケルビーノとイネスが結ばれます。ここでは主人公はケルビーノで、本物のフィガロはむしろ謀略の人物です。伯爵夫妻やスザンナも活躍しますので、モーツァルトの「フィガロの結婚」がお好きなら当然楽しめる作品でしょう。
ムーティは2011年6月10、12日にザルツブルクで「二人のフィガロ」を指揮、その直後の24、26日にラヴェンナ・フェスティヴァルとしてアリギエーリ劇場で上演。この録音はその時のライヴ録音です。ムーティはさらに2012年3月に初演地マドリッドで、同年8月にはブエノスアイレスで指揮するなど、この作品をすっかり気に入ったようです。
キングインターナショナル
発売・販売元 提供資料(2013/04/16)
歌手は基本的に皆若手です。ケルビーノのアンナリーザ・ストロッパは、イタリアのメッゾソプラノ。モーツァルトの方でもケルビーノを得意としており、また2012年にはローマ歌劇場でロッシーニ「セビリアの理髪師」のロジーナを歌うなど、メッゾソプラノとして期待の若手です。フィガロのマリオ・カッシは、既に人気のバリトンとしてイタリア各地やウィーンなどで活躍、ロッシーニやドニゼッティを得意としています。イネツのローザ・フェオーラは、1986年生まれのソプラノ。2010年、オペラリアで第2位および聴衆賞を受賞。モーツァルトの娘役やプッチーニ「ボエーム」のムゼッタを得意としています。スザンナのエレオノーラ・ブラットは、1982年、マントヴァ生まれのソプラノ。2007年にスポレートでのアドリアーノ・ベッリ・コンクールに優勝。2013年夏にはザルツブルク音楽祭でのズビン・メータ指揮のヴェルディ《ファルスタッフ》でナンネッタを歌う予定。アルマヴィーヴァ伯爵のアントーニオ・ポーリは、近年著しく注目を浴びているテノール。イタリア、ヴィテルボ生まれ。柔らかくも濃厚な味わいのある美声の持ち主で、ドニゼッティ「愛の妙薬」のネモリーノが当たり役。2013年2月にはスカラ座でヴェルディ「ファルスタッフ」のフェントンを歌い、来日公演でも受け持つ予定です。伯爵夫人のアスデ・カラヤヴズは、1982年、イスタンブール生まれのメッゾソプラノ。2004年に生地でデビュー。2007年からスカラ座アッカデミアで研鑽を積み、2010年頃から各地で活発に活動しています。
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発売・販売元 提供資料(2013/04/16)