かつてよりブラジル音楽との関連性が深い北欧ジャズ・シーン。中でもデンマークで活躍するピアニスト、スティーン・ラスムーセンは、そのプレイ・スタイルと造詣の深さで、現在の北欧ブラジル・シーンのトップ・プレイヤーと言われる一人。国内盤でもリリースされたサンパウロ録音の名義前作(2011年オリジナル)では、マルシア・ロペス、ファビオ・カドーレといった本場ブラジルの実力者との共演を実現し、好評を博したことは記憶に新しい。そんなスティーンのニュー・リリースは、スペイン・マドリードを拠点に活動を続けるミナス・ジェライス出身の名シンガー・ソングライター=レオ・ミナックスを迎えた作品。熱心なMPBフリークから最も支持されるアーティストと言っても過言ではないレオ・ミナックスのギター、そして浮遊感を湛えたナチュラルなヴォーカル・ワークを、スティーン率いるジャズ・クインテットが鮮やかに包み込むサウンドは、聞くほどに心地よい世界へと誘ってくれる。スティーンとレオの共作曲、レオ&シコ・アマラルのオリジナルから、ポスト・イヴァン・リンスとして知られるソングライター、セルソ・アドルフォとスティーンが作り上げた楽曲など、魅惑の全12トラックはいずれも素晴らしい。ブラジル/ジャズ双方のファンに、長く愛聴して頂きたい名盤の誕生であるとともに、ヨーロッパで培われた「サウダージ」の気質が新たに開花した作品としても意義深い。
発売・販売元 提供資料(2013/03/22)