あらすじ
[第一部] 工場
鉄西区全景。かつて百万人の労働者を抱えていたといわれる隆盛は、もはや無い。わずかに操業されている工場で危険な労働を担う工員たち。彼らは過酷な条件で就労し生計を立てていたが、その工場にも破産の危機が迫っていた―。50年におよぶ計画経済の遺産と、数十年にわたる社会主義制度での生活が中国の個人、家庭、そして社会にいかに影響を与えたかを検証した。中国東北部、鉄西地区には経営の行き詰まった国営工場があるが、その中の3つに着目し、そこで働く人々の日常生活と工場での日課を描き出した。工場が破産に近づくにつれ、多数の労働者が解雇され、彼らは慣れ親しんだ工場という環境から追い出され、不確実で恐ろしい未来へと投げ出される。
[第二部] 街
工員向け住宅エリアで親と共に暮らすティーン・エイジャー達。カメラは彼らの屈託のない笑い、行き場のない怒りや憤りを写し撮り、夢もなく無為に過ごす青春の日々を描く。やがて町は再開発地域の指定を受け、取り壊されてゆくのだった―。第二部「街」では、鉄西地区の労働者階級が住むエリアにある工員向け住宅で、両親と一緒に暮らすティーンエイジャーの生活に焦点をあてた。彼らが住むエリアは「艳粉街」と呼ばれており、地方政府によって取り壊されることがすでに決定している。撮影は1999年から2001年にかけて行われ、彼ら住人たちが、自分たちの居住地区に迫りくる破壊という事実に対処しながら生きる日々の暮らしを記録し、それを通して、中国労働者階級の社会慣行と価値観、希望と夢、そして葛藤と大志を考察した。
[第三部] 鉄路
直線的に延びてゆく鉄路。走る貨物列車。廃墟のような工場をつなぐ鉄道で働く男達。ある日、路線脇に住むクズ拾いの男が逮捕される。男の息子は動揺し、不安な毎日を過ごす。釈放された父は息子に自分の人生を語る―。季節は巡り、人々の生活は続いてゆく。鉄西地区の工場をつなぐ古い貨物路線と、社会の末端で、定職もなく、鉄道に依存して生計をたてていた無職のくず屋、杜锡云とその息子との2人の物語をつむぐ。杜锡云と息子がとりまく環境の変化に適応しようとし、自らの運命をいくらかでもコントロールしようともがいている間も、国営鉄道の職員として働く友人たちは、はるかな過去のまま凍結されてしまったかのように、何の感情もなく、ただ決まった仕事を続けるだけだ。
メイン
オリジナル発売日:2013年05月25日
アワード:ナント三大陸映画祭ドキュメンタリー部門グランプリ/マルセイユ国際ドキュメンタリー映画祭グランプリ/リスポン国際ドキュメンタリー映画祭グランプリ/山形国際ドキュメンタリー映画祭大賞
制作国:中国
制作年:2003