ロックやソウルといったスタイルとエレクトロニクスを絶妙な配合で融合させ、そのハイセンスなポップ・センスと卓越したソングライティング能力&メロディ・センスで世界中を虜にするフランスが産んだ4人組、フェニックスによる、前作より約4年振りとなる新作! フランス人アーティストとして初のグラミー賞「最優秀オルタナティブ・ロック・アルバム」受賞という快挙を成し遂げた前作『WOLFGANG AMADEUS PHOENIX』に伴うツアーを終了させた後、まずはニューヨークにあるスタジオで様々な実験的サウンドを試していたという彼ら。このニューヨークでの作業が、「フランス人である」という意識を強くさせたようで、その後フランスに戻り、2011年の春からじっくりと時間をかけて制作されていったこの新作『バンクラプト!』は、今までのフェニックスの音とは違う色合いを見せながらも、正しく「フェニックス」的な絶妙なポップ・センスが鳴り響く、素晴らしい作品となっています! 一聴すると非常にシンプルなポップ・ソングに聴こえてくるのですが、何度も聴けば聴くほど、そのシンプルさの裏に隠れた緻密な計算による複雑なサウンドスケープが見えてきて、その深みの虜になってしまう、という、「取っ付きやすさ」と「難解さ」という両極端の要素が混在する、実験的サウンドが全編にわたって展開されています。「実験的」と言っても、勿論絶妙なセンスの持ち主: フェニックスですから、あの透き通るような最高級のポップ感は今まで以上にさわやかに解き放たれています。一度聴いたらどっぷりハマってしまう彼らのサウンドスケープに、是非のめり込んでください!
発売・販売元 提供資料(2013/04/08)
French indie rock band Phoenix released their highly anticipated fifth album, Bankrupt!, following 2009's successful release Wolfgang Amadeus Phoenix. Building on their electronic-influenced sound, the four-piece released lead single "Entertainment" in early 2013 and shortly thereafter another track, "Chloroform," appeared on Zane Lowe's Radio 1 show. Although the record leans toward a more experimental sound, their thick melodies and poppy hooks still shine through. ~ Scott Kerr|
Rovi
グラミーの最優秀オルタナティヴ・ミュージック作品賞をフランス人として初めて獲得するなど、前作を機にUSでもブレイクし、〈コーチェラ〉でのヘッドライナーを務めた彼らが5 作目を発表です。プロデュースは引き続きカシアスのズダールが担当。ギター・ロック路線の前2作に比べてキーボードの割合が増えた点と、随所でオリエンタル・テイストを散りばめている点が大きな特徴でしょう。5音音階をこれみよがしに押し出した冒頭曲には正直驚きましたが、YMO好きも骨抜きにしそうなエレポップ"Drakkar Noir""Trying To Be Cool"における〈さりげないアジア感〉がエレガントで、流石だな~と思いましたよ。ボートラにはグリズリー・ベアらによるリミックスを収録。今回もUSで高く評価されそう。
bounce (C)白神篤史
タワーレコード(vol.355(2013年5月25日発行号)掲載)