突然の解散発表だったThe Brixton Academyのメンバーが、VJも加え作り上げた1st ALBUM「Diggin' It Up」。音楽だけにとどまらず活動に至るまで拘り続けてきた彼らが、突如解散した理由はこの音源の中にあると確信できる。80'Sのエレクトロポップバンドという仮面を投げ捨て制作したこの作品は恐ろしいほどファンキーで、真夜中の都会を思い浮かべる静寂さとダークネスな作品。このバンドの特徴でもあるSIMのボーカルもまたクールで澄み渡るメロディーラインを演出している。アルバム名の「Diggin' It Up」は、直訳すると『掘り当てる』。今作をを宝物になぞらえ、『秘宝を掘り当てた』とみなさんに感じてもらえるようにという自信の表れ、そして、彼らが全ての音楽を消化(Dig)して、アップデートいるバンドであるというミュージックラバーとしての意思表示でもある。楽曲はもちろん前作のEPも含め"80's Disco"なイメージはある彼らではあるが、名古屋のバンドOrlandのYumaをフィーチャーして作ったNew Jack Swingなナンバーや、R&Bの2step要素を取り入れたり、Houseや、UK Garageなどの90'sにインスパイアされているところも魅力の一つである。そしてもう一つ、今作ではソロ活動も始めたex.DOPING PANDAのYUTAKA FURUKAWAが、プロデューサー兼レーディングエンジニアとして全編に渡り参加。彼の持つDOPINGPANDA後期のファンキーな要素との科学反応も聴きどころである。
発売・販売元 提供資料(2013/02/20)
元The Brixton Academyのメンバーに、VJを加えて結成された新バンド、NILE LONGのファースト・アルバム。彼ら流のダンス・ミュージックを詰め込んだ、真夜中のアーバン・ファンキー・チューン満載の1枚。 (C)RS
JMD(2013/02/19)
2012年3月に突如解散したThe Brixton Academyが、同じメンバーにVJを加えて新たに結成したNILE LONG。このファースト・フル・アルバムには元DOPING PANDAのYUTAKA FURUKAWAがプロデューサー兼エンジニアとして全面参加している。TBA時代から培ってきた〈80sラヴ〉な精神はそのままに、よりアーバンな方向へと振り切った、なんとなくディスコティークな音楽性が現行のインディー・ダンスとフィット。ニュー・ジャック・スウィング調の"Magic"やジャム・シティあたりのUKベースものに通じる"No One Comes Close To You"など、スタイリッシュなシンセ・サウンドと幅広いアプローチ、端正なジェントル・ヴォイスで独自の美学を貫いている。さあ、パーティーを始めよう!
bounce (C)北野創
タワーレコード(vol.353(2013年3月25日発行号)掲載)