EGO-WRAPPIN'の通算8枚目となるアルバム。ミドル・バラードの「水中の光」、中納良恵の優しい歌声とダブルカルテットで奏でられたストリングスが心地良い「Fine Bitter」、都会のけだるさを感じさせるリリックの「ウィスキーとラムネ」、軽快なビートがどことなく爽やかな後味を感じさせてくれる「AQビート」など、EGO-WRAPPIN'ワールド全開の内容。 (C)RS
JMD(2013/03/08)
エゴラッピン通算8枚目のアルバム。枚数を重ねる毎に熟成された音と、そこから溢れる雰囲気が、良い日も悪い日も、居心地の良い場所を与えてくれる。中納良恵の歌詞の艶と妖婉さは、自身にしか出せない独特な「色気」となってアルバム毎に表現されているが、今回もまた然り。昨年末の東京キネマ倶楽部で披露された直後に限定配信され話題となったミドルバラード「水中の光」。優しい歌声とダブルカルテットで奏でられたストリングスが心地良い「Fine Bitter」。都会のけだるさを感じさせるリリック「ウィスキーとラムネ」。軽快なビートが、どことなく爽やかな後味を感じさせてくれる、「AQビート」。このある種両極を、アルバムの中で行ったり来たりするから、聴くものは感情を揺さぶられ、彼らのミュージックにドキドキする、彼らにしか出せない、味わい。正にエゴワールド全開の内容。初回限定盤のDVDには、2012年の日比谷野外音楽堂LIVE「Dance Dance Dance」から厳選された映像を収録。EPには、アルバム未収録の音源を収録。更に、LIVEではお馴染みである中納良恵のマイクスタンドに取り付けられた工事用ライトを模したオリジナルUSBメモリ。その中に収録されるのは、「異邦人」「買物ブギ」など、Cover選曲に定評のあるEGO-WRAPPIN'ならではの全5曲。そして、中納良恵がこのために描き下ろしたイラストによるArt Bookも見逃せない。シリアルナンバーが施され、ひとつずつメンバー直筆メッセージが刻まれたSPECIAL Package BOX。豪華"初回ラッピン"は、初回完全限定生産となりレア感満載のアイテム。
VAP
発売・販売元 提供資料(2013/02/01)
現代美術家・大竹伸朗による詞をメロウなスポークン・ワーズで披露した"女根の月"や、中納良恵のラップが挑発するヒップなジャズ・ファンク"10万年後の君へ"をはじめ、アレンジは常の如く多彩。だが中納の声の持つ母性が前面に出た新作は、ミニマルな編成もあってか、歌と聴き手の距離がより密接だ。冒頭と終曲がその象徴で、研ぎ澄まされた一音一音と包容力ある歌に触れるたび、心が解けて子供のように泣きたくなる。
bounce (C)土田真弓
タワーレコード(vol.354(2013年4月25日発行号)掲載)