北アフリカ、アルジェリア出身でフランス在住のメンバーからなるミクスチャー・グルーヴ・バンド、グナワ・ディフュージョンの前作より10年振り(2013年時)となる再結成第1弾アルバム。グワナやシャービをベースにしながら、レゲエやロック、ジャズ的要素もミックスさせた、グルーヴ感溢れる骨太なサウンドに圧倒される1枚。 (C)RS
JMD(2013/01/26)
グナワ・ディフュージョンは2006年に解散したが、その後もリーダーであるアマジーグはソロ活動という形で、より積極的にライヴなどを展開。2009年には初ソロ・アルバム『マルシェ・ノワール』(オルターポップ ARPCD-5129)を発表して、高い評価を得た。アマジーグから、グナワ・ディフュージョンの活動を再開したという話しを聞いたのが、アマジーグ名義でスキヤキ・ミーツ・ザ・ワールドに出演した2011年の夏。翌2012年にはスキヤキ・ミーツ・ザ・ワールドに、今度はグナワ・ディフュージョンとして参加。よりスケールアップしたサウンドで、グループとしての復活。そして、10年振りとなるスタジオアルバムが登場する!! 意表を突くジャケットデザインは、アルバム・タイトルにリンクしたもので、言葉が棘のように突き刺さる、彼らの音楽を見事に表している。『マルシェ・ノワール』で、サウンド的には一皮むけた感があったが、今回の新譜はそれを遥かに凌駕している! 特にソロ作から加わっているDJブラワンの活躍振りが目覚ましい。北アフリカのトランス系音楽であるグナワをベースにシャービやレゲエ、そしてロックやジャズ的フィーリングなどもミックスさせたグルーヴは、全ての音楽ファンを飲み込む。その多彩な骨太なサウンドだが、まるで日本の昭和歌謡の様な曲「マリカよ」もあって聴いていて飽きることがない。かと思えば「死の約束」ではお得意のヘヴィーなワンドロップ・レゲエも披露。さらには死後も熱烈なリスペクトを集めるフランスの硬派なシンガー・ソングライターであるジョルジ・ブラッサンスの「オーヴェルニュ人のための歌」をカヴァーするなど話題性もタップリ。そして圧倒的な存在感を放つアマジーグのヴォーカルは、反権力、反グルーバル、そして虐げられてきた人たちへの共感を強烈に訴える。溢れんばかりの彼の言葉は対訳でじっくり味わって欲しい。
メタカンパニー
発売・販売元 提供資料(2013/01/21)
アルジェリアにルーツを持つレベルなミクスチャー集団が、ベスト盤を挿んで実に9年ぶりとなる新作を投下した。前作でのパンク・バンドっぽいラフさは影を潜め、ワンドロップのリズムを敷くなど、どっしりとしたボトムに耳を奪われる。また、思想的に共鳴したというジョルジュ・ブラッサンスのカヴァーをはじめ、ソロ活動を経てリーダーであるアマジーグのヴォーカル力が格段にアップしている点も聴きどころだ。
bounce (C)小松健一郎
タワーレコード(vol.352(2013年2月25日発行号)掲載)