マティアス・テレス率いるノルウェーのシンセ・ポップ・バンド、ヤング・ドリームスが、極上のポップ・サウンド満載のデビュー・アルバムを発表! ノルウェーはベルゲン出身の6人組み。共通のバーに通っていたことから知り合ったミュージシャン達が、お互いのバンド/プロジェクトに参加するうちに、ひとつのバンド、ヤング・ドリームスを結成。メンバーは、マティアス・テレス(コンポーザー/話上手/夢想家)、ルーネ・ワンダースクー(ヴォーカリスト/ハーモナイザー/永遠の楽天家)、マティアスの弟でパブロ・テレス(ベーシスト、熱狂者)、マリウス・エルステル・ベルゲンセン(ドラマー/銃)、クリス・ホルム(ギター/ヴォーカル/父親)、Njal Strom Paulsberg(エレクトロ・オタク)。2009年、それまでソロで活動していたマティアスは、周りにいる仲間たちを交えて、長年夢見てきたポップの世界を実現させることを決心する。まず友人であるルーネをヴォーカルに、そしてバーのオーナーであるデイヴィッドに歌詞を任せた。それが徐々に基盤を固めていき、60年代のエレクトロ・ポップを取り入れた広大で深みのあるシンフォニック・ポップという、現在のヤング・ドリームスの音楽となった。『ビトウィーン・プレイシズ』。予期せぬところで始まり、これまた予測を上回るようなところで曲は終わる。「フットプリンツ」は爽快なハーモニーとパーカッションのエネルギーに満ちていて、1stシングルである「フォグ・オブ・ワー」はトランス調のシンセから生まれたスウィートなストリングスが印象的だ。「ウーンデッド・ハーツ」では、"曲"というフォーマットにおいて夢の感覚というのをつかもうとする。マイルス・デイヴィスとギル・エヴァンスの「ウーンデッド・ハーツ・フォエヴァー」のスタイルにアレンジされている。モーツァルトのレクイエム「スルー・ザ・ターンスタイルス」とスティーヴ・ライヒ/ジョン・ウィリアムスを彷彿とさせるオーケストラ・ハウス・トラックで、アルバムの中心となる「ザ・ガール・トウト・ミー・トゥ・ドリンク・アンド・ファイト」。純粋で自由な感情がなければ、張りつめた、インディー気取りの楽曲としてとられるかも知れない。ミックスはUK出身のギャレス・ジョーンズ(グリズリー・ベア、ライアーズ、モグワイ)がノルウェーまで出向いて担当。それまでマティアスの頭にしか存在しなかったスウィートな部分を引き出すことに貢献した。
発売・販売元 提供資料(2013/02/19)
昨年のモデュラーはテイム・インパラにヴァン・シーなどヒット続きでしたが、今年もその勢いは衰えず。これはノルウェーのインディー・シーンを牽引するカシオキッズとマティアス・テレスのユニットが放った初作です! ヴァンパイア・ウィークエンド系の昂揚感たっぷりなトロピカル・チューンもあれば、ビーチ・ボーイズ由来のサイケ・ポップもあって、その引き出しの多さに今後の飛躍をビンビン予感させますね。
bounce (C)武田晃
タワーレコード(vol.353(2013年3月25日発行号)掲載)