結成から20数年を経て奇跡の初来日を果たしたゴッドフレッシュ、シューゲイザー/ヘヴィロック/インダストリアルを融合させるイェスーを率いる才人、ジャスティン・K・ブロードリックの名義【JK・フレッシュ】と、15年に渡り先鋭的ノイズ界の最先端を突き進むノイジシャン【プルリエント】によるスプリット作。共に多作で知られるアーティストだが、作品としてのイニシアチヴはJK・フレッシュが握っているように感じられるはず。ジャスティンは10代前半からスロッビング・グリッスルやホワイトハウスといったオリジネイターに感化され、数々のプロジェクトでもそのタイプの音を作り続けてきた。両者のテイストを突き進める彼が分かり易くノイジシャンへの入り口を見せてくれているようであり、ジャスティンへの敬意を表するプルリエントとの邂逅は必然だったのかもしれない。JK・フレッシュは今年リリースされたJKF名義のデビュー作『ポストヒューマン』で聴かせた、ダブステップ感化のビートを操るヘヴィロックがここでも健在だが、さらにブレイク・ビーツの作り込み度が上がっている。プルリエントは無軌道に突き進むのではなく、楽曲として構築されたノイズを聴かせる引き出しの多さで驚かせる。スプリット作でありながら、両者の曲が有機的に反応。まるで一アーティストによる一作品のような印象を覚える。

発売・販売元 提供資料 （2013/01/07）