90年代から現在まで、卓越したセンスでクラブミュージック・シーンをけん引し続けるJerome Sydenhamのアルバム!!! ご存じ、2012年で17年目を迎えた名門Ibadan Recordsを率い、90年代のNYディープハウス黄金期には多くのヒット作を世に送り、ハウス・シーンを屋台骨から支えた立役者、Jerome Sydenham。その後、時代の流れに敏感に反応し、活動拠点をベルリンに移動。ドイツベルリンを発信源にするテクノ・サウンドに傾倒しつつ、アフロ・ビートからディープ、エレクトリックなど様々な音を享受する才士。そんなJeromeのアルバムは、前半はウォーミーかつグルーヴを基礎にし、“これぞハウス・ミュージック”と思わせるベーシック・ディープ・ハウス系。そして、中盤から後半は、空間に映える美しくも無機質なウワモノと鼓動を煽るビートが冴え渡るディープ・テック/エレクトリック・ハウス。どちらもJeromeらしいサウンドスケープ! フィーチャリング陣も見逃せない。日本からはカッチャンことベテランKatsuya Sano氏が収録4曲に参加。そして、同レーベルIbadanからシングルもリリースするギリシャの注目株Quell。ベルリンをベースに活動する注目の女性アーティストAschka。Jeromeがリミックスを担当し、2012年夏にリリースされたトラック(本アルバムTrk6に収録)が話題になったAlessio Pagliaroliなど。Jeromeをリスペクトする強力な才人達が参加。
BBQ
発売・販売元 提供資料(2012/11/19)
90年代からハウス・シーンで活躍するヴェテランDJであり、ナイジェリア出身というみずからの出自に根差したレーベル=イバダンの主宰者としても知られるジェローム・シデナムの久々のソロ作。ピアノのリフに被さって広がっていくシンセが端正なハウス・ミュージックらしさを醸し出す“Encore"で幕を開け、透明感のあるフレーズが乗った流れるように美しいディープ・ハウス“Time Wave Zero"などの穏やかな展開から、一転してミニマルなビートの連打が印象的な“Mud Sweat"を挿し込むなど、サウンドの幅広さを見せつけてくれる。また、5曲で共作した日本人クリエイターのカツヤ・サノや、ギリシャの新鋭クエルらとのコラボレーションもアルバムの完成度を高めているポイントだ。
bounce (C)ネイシャン
タワーレコード(vol.351(2012年12月25日発行号)掲載)