トム・ヨーク、フォーテットらが絶賛する逸材が自ら最高傑作と位置づけた3作目。エイフェックス・ツインのアンビエント・ワークスなどを彷彿させる(1)で幕を開けると、耽美なガラージ感が心地良い(2)やエレクトロニカ・ループと極太ベース・ブレイクが混ざり合い絶頂へ誘う(4)などキラーだらけ。90'Sリバイバルの絶頂期に放たれた、新たなるインディ・ダンスの指標!
タワーレコード(2012/12/18)
UKの老舗レーベルにして現在もなおトレンド・セッターとしてインディ・ダンス・シーンを牽引する<Planet Mu>主宰のμ-Ziqことマイク・パラディナスにその才能を見出され、ポスト・ダブステップ・ムーヴメントの中で一躍頭角を現したフォルティDLことドリュー・ラストマン。その後も<swamp81>や<Ramp>といった気鋭レーベルからリリースを重ね、マシーンドラムとのコラボレーション配信、レディオヘッドNY公演のサポート・アクト、トム・ヨーク・チャート1位獲得、そしてフォー・テット、マウント・キンビー、ジェイミーXX、スキューバと今をときめく面子が次々とリミックスをオファーするなど、そのキャリアを着実に高める中<NinjaTune>に電撃移籍! そして完成した移籍後第一弾作品となる3作目『Hardcourage』は自ら「今までやってきた中でも最高の質だと思う。これまでで一番の出来だよ。」と語る通り、これまでのガラージ色を基調とした独自のスタイルを更に進化させ、エイフェックス・ツインのアンビエント・ワークスやAIシリーズ黎明期を彷彿させるアンビエント・エレクトロ「Stay I'm Changed」(M-1)で幕を開けると、KOMPAKT直系の歌ものテクノに耽美なガラージ感を溶かした「She Sleeps」(M-2)、美麗なエレクトロニカ・ループと極太ベース・ブレイクが渾然一体に混ざり合いながらカタルシスへ誘うキラー「Uncea」(M-4)「For Karme」(M-5)「Korben Dallas」(M-8)を中核に、鬼ディープなハメ系トライバル・ハウス「Finally Some Shit/The Rain Stopped」(M-6)、そして極めつけは、多幸感溢れるミニマリズムの先に心地よすぎるサックスのフレーズとすべてのダンサーを虜にするハウス・グルーヴが待ち構えるクロージング・トラック「Bells」(M-10)と90sリバイバルなトレンドの更に先を行く問答無用の最高傑作に! さらに国内盤ボーナス・トラックにはシングル「Straight & Arrow」(M-3)のフォー・テットとゴールド・パンダによるリミックス・トラックが追加収録!! 2012年のインディ・ダンスは本作を聴かずには終れない!
DIS
発売・販売元 提供資料(2012/10/30)
ダブステップ以降、UKGを下地に90年代回帰的な都会の香りをいち早く纏い、インディーがハウスる流行を牽引してきた実力派がニンジャ・チューンに合流。ミニマル構造のリズムにソウルフルな歌声のカットアップをコラージュした先行シングル“Straight & Arrow"をはじめ、エド・マクファーレン(フレンドリー・ファイアーズ)の物憂い歌唱を流麗なテクノに落とし込んだ“She Sleeps"、変則ビートの連なりの上空に眩いシンセ・リフの煌めきをデザインした“Korben Dallas"、ジャジーなネタの断片が太いビートをループするムーディーマン的ディープ・ハウス“FinallySome Shit/The Rain Stopped"など、持ち味を極めながらも進化に余念ナシで優美にキメちょります。こりゃまたいろんな溝を埋めちゃうなぁ。
bounce (C)佐藤大作
タワーレコード(vol.351(2012年12月25日発行号)掲載)