『LUX』はブライアン・イーノにとって、2005年当時28年ぶりに発表されたヴォーカル・アルバム『Another Day On Earth』以来7年振り、そして<Warp>からは初となる完全なソロ作品である。本作では、イーノがアンビエント・ミュージックを追求し始めた『Music For Films』『Music For Airports』『Apollo: Atmospheres and Soundtracks』にも見られるテーマと音のテクスチャーの中で、さらなる可能性を追求しているのがわかる。また、イーノ自身も今作を、『Discreet Music』(75年)『Neroli』(93年)を含む【Music for Thinking】シリーズの最新プロジェクトとして位置づけている。『LUX』は、イーノ史上最も意欲的な作品の一つだ。76分の作品は12のパートで構成され、もともとは現在イタリアのトリノで行われているサウンド・インスタレーション展【Music for the Great Gallery of the Palace of Venaria】用に制作された音楽から発展したものである。<Warp>からの作品としては、ジョン・ホプキンスとレオ・アブラハムスと共に制作された『Small Craft on a Milk Sea』、詩人リック・ホランドと制作した『Drums Between The Bells』に続く第三弾作品であり、ブライアン・イーノにとって、21世紀初となる世界が待望したアンビエント・アルバムである。
発売・販売元 提供資料(2012/09/27)
コンスタントに作品をリリースしてきたブライアン・イーノが、21世紀に入って初めてのアンビエント・アルバムを発表した。本作はトリノで開催されているサウンド・インスタレーションのために作った楽曲を、さらに磨いていったものらしい。窓から差し込む陽射しのように、音響空間を舞うピアノの音色や電子音──静かに重ねられたそれらの層から、柔らかな光の粒がこぼれ落ちる。
bounce (C)村尾泰郎
タワーレコード(vol.350(2012年11月25日発行号)掲載)