2012年、クロスロード・フェスティヴァルのステージで話題と喝采をさらったオースティン出身のブルース・ギタリスト/シンガーソングライター、ゲイリー・クラークJr.、エリック・クラプトン、アリシア・キーズが絶賛し、ミック・ジャガーやBBキング、バディ・ガイやジェフ・ベックといった大御所と共にオバマ大統領の前で演奏した才能あふれる若きスーパーギタリストが遂に、その本性を明かす。プロデュースを手掛けるのはマイク・エリゾンド(Dr.Dre、Fiona Apple、Eric Hutchinson他)とワーナーブラザース会長でもあるロブ・カヴァロ(Green Day、Dave Matthews Band、My Chemical Romance他)。ギター、ヴォーカル&トランペットを担当するゲイリーの脇を固めるのは、JJジョンソン(ドラムス)、ザック・レイ(キーボード)、マイク・エリゾンド(ベース)。スキップ・ジェームス、オーティス・レディング、アルバート・キング、フレディ・キングからニーナ・シモンやジミ・ヘンドリックス、アウトキャストにグリーン・デイ、ニルヴァーナ、ストロークスやマーヴィン・ゲイまで幅広く影響受けたと地元オースティンの新聞とのインタビューで語っていたというゲイリー・クラークJR.。そんな彼らしく、デビュー・フル・アルバムもデルタ・ブルースを始めとするブルース、ロック、ソウル、果てはヒップホップまで、愛用のエピフォン・カジノと共にジャンルを縦横無尽に駆け回っている。ジミ・ヴォーンを始めとする、オースティンのミュージシャン直伝の凶暴なまでにエモーショナルなギター・プレイも炸裂。特に注目すべきは11曲目の「Third Stone From The Sun/If You Love Me Like You Say」。ジミ・ヘンドリックス→リトル・ジョニー・テイラー(アルバート・コリンズのヴァージョンが有名)というカバーの流れを敢えて選ぶあたりが大胆不敵だが、有無を言わせず聴く者を強力に捻じ伏せる圧巻の演奏にもはや平伏すほかない。
発売・販売元 提供資料(2012/10/05)
アリシア・キーズやエリック・クラプトンも絶賛するオースティンの若きブルース・シンガー/ギタリストが、マイク・エリゾンドとロブ・カヴァロのプロデュースのもとメジャー・デビュー・アルバムを完成させた。ほぼビートとシンセだけで作ったタイトル・トラックを聴けば、一筋縄ではいかないことがわかるはず。もちろん聴きどころは〈ジミヘンの再来〉という言葉が相応しいロッキンなブルース・ナンバーに違いない。しかし、ホーンが絡むオープニングのノーザン・ソウル調からR&Bにヒップホップ……と頭の堅いブルース・ファンに挑戦状を叩き付けるべく(?)、さまざまなテイストを試しながら豊かな才能をアピールしている。ギターをバリバリと弾き倒す様もカッコイイ! 大満足!!
bounce (C)山口智男
タワーレコード(vol.350(2012年11月25日発行号)掲載)