シカゴ出身のDJ/プロデューサー、ロン・トレントが、これまでのキャリアの集大成といっても過言ではないアルバムをリリース。ディープ・ハウスの魔力を永遠に放ち続けるであろう、まさにタイムレスな1枚。 (C)RS
JMD(2012/11/17)
2012年春先に先行リリースされた2×12"、限定300枚カラーヴァイナルのヒットで、早くからアルバムリリースが望まれていた『Raw Footage』がいよいよCDでリリース!サイケデリックですらある幽玄なシンセワークを全体に配し、複数のドラムが織り成す漆黒のビートへ力強く絡めたアウトライン、ダブを基調とした重厚なベースラインやヴォイスサンプルといった最もロン・トレントらしいサウンドフォルムは、本作品でも圧倒的な構成力をもって展開!!!!! 一筋の光のように降り注ぐピアノとキーボード、アンビエンスを伴ったコーラスワークが素晴らしい"Sweetnesse"、壮大な海原を当てもなく流れていくようなフロート感満点のシンセが未知のインナートリップへと誘う"Pressure Zone"等、インストであることすら忘れてしまうようなエモーショナルな作品から、ドープでヒプノティックなトラックにイマジネーションを掻き立てるスポークンワード、キー・レイヤーのみで無二のグルーヴを放つ"Message_To_The_World"、揺らめくキーボードが緩やかなピークへと導く"Blood And Fire"等、シカゴ~アフロを基調とした躍動的な黒ハウスまで、ロン・トレントの個性が余すことなく見せ付けている。これまでのキャリアの集大成といっても過言ではない、ディープハウスの魔力を永遠に放ち続けるであろうタイムレスな1枚です!
発売・販売元 提供資料(2012/09/25)
自身の新レーベル、エレクトリック・ブルーから春頃に発表した先行12インチ『Raw Footage Part One』で話題を呼んでいたシカゴ・ハウスの重鎮、ロン・トレント。その作品がアルバム・サイズでCDリリースされた。シカゴ・ハウスの本道を行くスペイシーで浮遊感のあるウワモノと、ドラムやパーカッションなどで構成された厚いリズム・セクションとの絡みは絶妙。静かなイントロからじわじわとアフロ・テイストなクライマックスへと向かう“Message To The World”や深海のゆらめく水音のようなシンセ音が美しい“Pressure Zone”など、次々と繰り出されるシンプルかつ深い美の世界に、じっと身を任せているだけで幸福感を味わえる。20年以上のキャリアを集大成した作品と言えそう。
bounce (C)ネイシャン
タワーレコード(vol.349(2012年10月25日発行号)掲載)