"才能の突然変異 mabanua 第二章"
日本を代表する次世代クリエイターとの呼び声も高いmabanua が、あふれ出す才能とあくなき探究心で創り上げた2nd アルバム!
まるでビートルズもヒップホップも同列に並べ吸収し、その全てを吐き出したようなスタイルで今までありそうでなかった新感覚ミュージックを創り上げた。ジャンルを超え全ミュージックラヴァーの愛聴盤となるであろう珠玉の10 曲が収録された究極の1枚、遂に完成!
発売・販売元 提供資料(2012/09/20)
mabanuaが止まらない。昨年もChara『Dark Candy』やTwiGy al Salaam『Blue Thought』にてサウンド面の中核を担い、自身のユニットではOvallの『Heart Fever』とGreen Butter での『Get Mad Relax』をリリース。今年に入ってからはGAGLE×Ovallでアルバムを発表し、TVアニメ「坂道のアポロン」に楽曲提供。チェット・フェイカーや七尾旅人のリミックスも忘れちゃいけないし、盟友Budamunkの最新ミックステープにもドラマーとして参加したばかりだ。が、それでも本人のソロ作を待っていたという人は多いだろう。Ovallで開花した歌い手としての側面は、マルチ・ミュージシャン/トラックメイカーとしての彼にも新たな影響をもたらしたはずだからだ。そして、その期待は今回の『only the facts』でまんまと叶えられた。“talikn' to you”や“drawing”では抑制を効かせた本人の歌唱が美しいが、それは単なるシンガー・ソングライター的な地平に立ち止まらない。メロディーへの意識の寄せ方が変化した結果か、トラックを構成する各要素も心地良い音の結晶に終わらないざわめきを伴って、鳴りのひとつひとつやリズムや音像そのものが恐ろしく雄弁に歌っているのだ。何ならゲストも不要なほどの歌心がそのビートをより鮮やかなものへと引き上げたのは間違いなく、耳は自然とそこに惹き付けられていく。素晴らしいヴァイブに溢れた名作だと思うし、よくある高踏的な〈グッド・ミュージック〉なんかとはモノが違うよ!
bounce (C)出嶌孝次
タワーレコード(vol.350(2012年11月25日発行号)掲載)
origamiのなかでも楽曲制作の要であるドラマー・mabanuaの2作目。初作は〈ジャジー・ヒップホップ〉なる評価軸に沿うと言えたが、今作はそれ以降の4年間にOvallでみずから披露した歌声や、Budamunkと組んだGreen Butterにおける心地良い生音使い、加えて数々の外部仕事で聴かせてきた自身の多彩さ--それらすべての集大成と言えるだろう。〈メロディーが降りてきて、そこから生まれた〉という先行曲“talikn' to you”をはじめ柔らかな旋律を際立たせつつ、〈BPMやリズムのヴァリエーションを出したかったのがコンセプト〉というシンコペーションも効かせたトラック群は、前述の評価軸から完全に逸脱したmabanua流のポップスだ。タヒチ80のグザヴィエを筆頭にラッパーでなくシンガーのみをゲストに迎えているのも象徴的で、なかでもジェシー・ボイキンス3世との“until you know”はオリエンタルな音使いもあってか、ジェシーが標榜する〈ワールド・ソウル〉と共鳴した世界基準の逸曲となっている。トラック主導でなく、真ん中に据えたのはシンガー・ソングライター然とした豊かなメロディーと歌。そのクォリティーの高さに驚かされるアルバムだ。
bounce (C)池谷昌之
タワーレコード(vol.350(2012年11月25日発行号)掲載)