当時XTCの再来とも言われたユニークな音楽性で2010年BBC Sound of 2010 TOP10入り、同年リリースされたアルバム『Man Alive』で独特のヴォーカリゼーション、ひねりの効いたメロディ/アレンジで圧倒的な存在感を放ち、UKミュージック・シーンの新星として世界的な注目を集めたエヴリシング・エヴリシング。否が応でも今作への期待は高くなるが、バンドとしてはこの2年のうち1年は前作『Man Alive』のツアーに費やされ、その最中このセカンド・アルバムに向けての構想を練っていったという。オーディエンスに何かを感じてもらえることを強く意識するようになり、前作よりも型にはまらないアレンジ、リリックの上で共感してもらえることなどを今作のテーマとして掲げて制作してきた。2年の沈黙を破ることになったシングル「Cough Cough」では、緊張感溢れるアレンジ、ユニークな歌詞といった彼等らしさはポップに増強されており、このセカンド・アルバムへの期待感が高まっている。一方でこちらも話題のセカンド・シングル「Kemosave」は制作初期に誕生しており、Higgsが両親の住むのどかなカンブリア州で庭いじりをしている最中に浮かんだという、明るい日差しが垣間見られるようなサビが印象的。このアルバムのより外を向いた音楽性を決定づける大きなきっかけになった曲だ。「The House Is Dust」「The Peaks」、タイトル・トラック「Arc」のようにライヴ・レコーディングに拘り、レコーディングした環境によって変わる音の広がりや余韻までもメッセージとして取り入れたシンプルな曲がある一方で、「Duet」でみせる、マンチェスターのワーキング・クラスの怒りを歌いながらも、弦を取り入れた美しいメロディやハーモニーでパラドックスを孕む彼等らしいアプローチも健在。ひねくれラヴ・ソング「Armourland」で複雑なリズムの後に訪れる美しいサビなども、今作で見せる彼等の進化だ。セカンド・アルバムのジンクスなど全く感じさせない、2年の歳月を経て明らかに進化した!
発売・販売元 提供資料(2012/11/30)
Arc is the second album from British indie pop outfit Everything Everything. The four-piece mix jaunty, angular rhythms with a melee of pop hooks and unpredictable, fluctuating songs here on the follow-up to their hugely successful debut Man Alive. Lead single "Cough Cough illustrates the bands unconventional approach to songwriting in a pulsating, synth-driven track, packed with catchy melodies and hooks.|
Rovi
XTCっぽい捻じれたギター・サウンドと、〈ブラーの後継者〉とも囁かれる天才的な歌メロを武器に頭角を現してきた彼らが、この2作目で大爆発です! 〈Hey〉な掛け声が耳から離れない"Kemosabe"、パーカッシヴなビートに咳払いの音を重ねていく"CoughCough"など、個性的なダンス・チューンがギッシリ。それにしても、エジプシャン・ヒップホップやデルフィックらマンチェスターの若手による良作が続いていますね。
bounce (C)白神篤史
タワーレコード(vol.352(2013年2月25日発行号)掲載)