ダフトパンク、ジャスティスを発掘した、ED BANGERレコーズの社長、BUSY Pが、次のジャスティスはこいつだ!と太鼓判を押したアーティスト、ブレイクボット(本名ティボルト・バーランド)。2011年から出る出ると噂され続けていた超待望のデビュー・アルバムが漸く完成! ティボルト少年がブレイクボットへと成長するまでの音楽的冒険を追ったこのアルバムには、ドゥービー・ブラザースやトッド・ラングレン、そしてどこか懐かしいTV番組のテーマからの影響を感じさせる、ドリーミーでソウルフルなロボ・ディスコがみっちり詰まっている。2012年、最も踊れるファンキーなアルバムの最有力候補であるこの作品には、既に日本のED BANGERファンにも広く認知されている「Baby I'm Yours (feat. Irfrane)」や「Fantasy (feat. Ruckazoid)」も収録! タイトル・トラック"バイ・ユア・サイド"ではスウェーデンのダンス・バンド、Pacific!のBjornがフューチャーされている。ヴォーカル以外、ほとんどの楽器を彼自身が務めている。
発売・販売元 提供資料(2012/09/03)
モシ・モシからデビューしていたことも、ジャスティスやメトロノミー、デジタリズムらのリミックスを次々に手掛けていたことも、すべて忘れてしまってOKな気分にさせるほど、“Baby I'm Yours”は衝撃的だった。イルファンの控えめな歌唱をフィーチャーしたそのソフトなライト&メロウ・ファンクがブレイクボットの運命を変えたのであろうことは、アルバム全体にその洒脱な背骨がビシッと通っていることからも明白だ。臆面もなくMJオマージュなラッカゾイドの歌う“Fantasy”も然り、軽妙なインスト群も然り。資質はクローメオなんかに近いが、彼にはもっと軟派でいい感じのAORテイストがある。オン・ザ・ウォールを突き詰めて真逆の境地に到達したような、心地良く酔わせるポップ・アルバムです。
bounce (C)出嶌孝次
タワーレコード(vol.348(2012年9月25日発行号)掲載)