800万枚のセールスを誇り、ここまでのアルバム2作では32カ国でゴールド・ディスクもしくはプラチナを獲得しているMIKAの3枚目にあたるオリジナル・アルバム!待望の新作は約2年に渡り、Nick LittlemoreやPharrell Williams、William Orbit、Benny Benassi、FrYars、Greg Wells(Katy Perry、Adele)、Klas Ahlund(Robynの『Body Talk』)、さらに未契約の新人ミュージシャンとのコラボを経て制作・完成された。シングル曲「Celebrate」はPharrell Williamsとの共作でヴォーカルでもフィーチャーされている。プロデュースはNick Littlemoreというエルトン・ジョンやロビー・ウィリアムズのプロデュースにも携わり、シルク・ドゥ・ソレイユの音楽監督も行っている敏腕プロデューサー。エルトン・ジョンVSプナウでおなじみのプナウのリーダーとしても活躍。
発売・販売元 提供資料(2012/08/31)
3年ぶりの3作目は、はしゃぎすぎていない。あの特有のポップセンスはそのままに、ある種の落ち着きが備わっている。心から自然に湧き起こる思いを物語へと昇華させていったようで、作り込まれてはいるのだが、オーガニックと言うこともできる感触がある。派手に仕掛けるよりも内面的な成長を反映させて、ちょっとやそっとじゃ飽きのこないダンス・ポップを作ろうとしたのかもしれない。とはいえ、3曲目“Stardust”あたりから天に届きそうなあのファルセットも現れ、徐々に昂揚感が広がっていく。サウンド的にはエレクトロの導入が目立っているが、派手なアレンジによってメロディーの良さが霞んだりはしていないし、そこは苦心したところでもあるだろう。明るさと暗さの同居の仕方が彼ならでは。
bounce (C)内本順一
タワーレコード(vol.349(2012年10月25日発行号)掲載)