| フォーマット | CDアルバム |
| 発売日 | 2012年10月24日 |
| 国内/輸入 | 国内 |
| レーベル | P-VINE |
| 構成数 | 1 |
| パッケージ仕様 | - |
| 規格品番 | PCD-17579 |
| SKU | 4995879175798 |
構成数 : 1枚
合計収録時間 : 00:41:35

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各地でのミックスやら諸レコード会社・レーベルへの売り込みに手間どってる間に、ニカラグアでは革命が1979年に本格化、特権階級に属するアルフォンソ・ロボは家族とともにアメリカ合衆国に逃げる。“ラ・ヒガントーナ”のマスターも同じく合衆国へと運ばれたものの、そのまま忘れ去られていた、という因縁の1枚でもある。
また、10代のとき学校間の交流活動でいっしょにバンドを組んだ仲間であるホセ・チェピート・アリアスと再会して作ったという因縁もさらに重なる1枚である。
かつての少年ドラマー、ホセ・チェピート・アリアスは渡米して、ニカラグア人パーカッショニストとして、かのサンタナを本格ラテン化へと導いたのだったが、合衆国で彼が本当にやりたかったのはロックでなく、ジャズであった。そのホセ・チェピート・アリアスが祖国に帰って、サンタナから離れて旧友とともにのびのびと自由に録音したという因縁もさらにさらにかぶさってくる1枚である。
そんな因縁エピソード達にくるまれた“ラ・ヒガントーナ”であるが、ラテンとアメリカのぶつかり合いや融け合いが聴きどころである。スペインの哀切さと血腥さが大いなる悠久の中央アメリカに着床して産れてくる音とリズム。独裁者の主宰する文明と庶民の主催する文化との丁々発止。独裁者が庶民となり、庶民が独裁者となり、文明が文化となり、文化が文明に化け。栄と枯と盛と衰とが吹きだまる、中央アメリカ。
さっくり聴いてもええし、じっくり聴いてもええし、とっくり聴いてもええ。ともかく、世界で最もデンジャラスという説もある中米を甘く見ずに、でもとことん甘く楽しみましょう、喰いしばった歯をさっくりじっくりとっくり溶かされつつ。