オーソドックスにして孤高。オルタナティヴにして普遍。京都在住のSSWによる4th albumはバンド編成での濃密な一枚。山梨・白州にて、田辺玄(WATER WATER CAMEL)が新設したホームスタジオにて録音された本作。森ゆに(ピアノ)、田代貴之(ベース)、妹尾立樹(ドラム from sistertail/LLama)、そして田辺玄(ギター)という名プレイヤーたちのサポートを受け、良質なメロディとイマジナティヴなリリックが舞い上がる。より温かみと質感を増した独特の透明な声と、静かな躍動感に満ちたバンド・サウンドの幸福な出会い。さらに初の試みであるポエトリー・リーディングも収録、柔らかな女声によって語られる詩は、"ことばの人"としてのゆーきゃんの横顔を浮き彫りにする。ジョン・レノン、ニール・ヤング、ニック・ドレイク、エリオット・スミス、そしてブライト・アイズといった偉大な歌い手たちの系譜に連なる、実にSSW然とした渾身の4枚目。自身のホームページの呼称でもあり、不定期で開催し続けている自主企画名でもある"あかるい部屋"の名前を冠した、まさにセルフ・タイトル的ちいさな奇跡の完成。
発売・販売元 提供資料(2012/10/16)
くるり主宰のレーベル『NOISE McCARTNEY』からもリリースし、あら恋池永氏とのシグナレスとしても活動するシンガーソングライター"ゆーきゃん"の弾き語りアルバム。 (C)RS
JMD(2012/08/23)
WATER WATER CAMELの田辺玄が新設したスタジオで、森ゆにらを迎えたバンド編成で制作を行った4作目。か細い声で歌われる物悲しくも温かなメロディーと、ペダル・スティールやピアノが生み出す穏やかな雰囲気が、息遣いさえ聴こえる生々しい録音によって真空パックされているかのよう。“ウルトラマリン日和”では女性の朗読をフィーチャーし、詩人としての彼の側面にクローズアップしているのも見逃せない。
bounce (C)金子厚武
タワーレコード(vol.349(2012年10月25日発行号)掲載)