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| フォーマット | 書籍 |
| 発売日 | 2012年07月28日 |
| 国内/輸入 | 国内 |
| 出版社 | 亜紀書房 |
| 構成数 | 1 |
| パッケージ仕様 | - |
| SKU | 9784750512136 |
構成数 : 1枚
第一章 負けず嫌いで皮肉なガキだった
父と母、空襲、疎開、敗戦
第二章 現在の職業になる如く
ラジオと映画、寄席、入門
第三章 いわゆる波乱万丈の人生だ
家族、家、仕事、交遊録
第四章 アフリカ、もう行けまい
旅、映画、外国ジョーク
第五章 エゴの塊のような気狂いが老いた
がん、声、未完
年表 立川談志 七十五年の軌跡
初めて明かす父の記憶、敗戦に向けられた幼くも容赦のない視線、落語への目覚め、妻のこと、2人の子のこと、そして忘れることのできない芸人たちとの会話、大好きだった旅の想い出。
研ぎ澄まされた感性がゆえの苦悩、崩壊していく肉体と精神。
それでも語り続けようとした希代の天才落語家、最後の書き下ろし!
<本文より抜粋>
ガキの頃のこと、疎開のこと、戦後のこと、落語家を志望し、売れっ子となり、世間との喧嘩。そしてこないだの病気入院。あっという間のこの時間、一体何だろう。
バアさん喘息で肺炎なって死んじゃった……と唄い、怒られた。つまりワルガキ、"三つ子の魂"の型である。
父親は無口な人だった。本を読んでいたという記憶もないし、ラジオを聞いていたという記憶もないし、映画の話をするわけでもない、釣りをするわけでもない。酒も飲まないし、遊びに出掛けるわけでもない。父親の趣味は何だったのか、何をして生きていたのか。
その頃の想い出は、一つ一つ鮮明に覚えている。
で、一口にいうと、このガキは負けず嫌いで皮肉なガキだった。
人間誰しもそうであろうと思うが、当然くる人生の終焉に対する己が身の「整理」、これであろう。
想い出という名の未練を書き残しておく。

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