"My Generation, My Music"シリーズのブラック&ポップス編。マライア・キャリーが2005年に発表した通算8枚目のアルバムに4曲を追加した拡大盤。第48回グラミー賞で最多8部門ノミネート、その完全復活を印象付けた傑作。スヌープ・ドッグ、ネリー他の超豪華ゲストMCを迎え、よりR&Bヒップホップ色を強めた作品。 (C)RS
JMD(2012/07/26)
ここまで伸びやかに歌うマライアはホント久々! クリス・クロス“The Way Of Rhyme”のフレーズも飛び交う“It's Like That”を筆頭に、スヌープ・ドッグやネリーを配したネプチューンズ作のクラブ・ユースな楽曲から、ファストな歌い回しとトゥイスタの早舌技が絶妙に絡む“One And Only”や高音ヴォイスを活かしまくった“Your Girl”などのミッド曲が並ぶ。近年のカニエ仕事の中でも群を抜くであろう“Stay The Night”を経て、デニース・ウィリアムスにインスパイアを受けたと思われる“Fly Like A Bird”で壮大な映画を見終わったような感触と共にアルバムは終着。全体に流れる70~80年代のエッセンスの採り入れ方も素晴らしく、ここまでバランスの取れたR&Bアルバムは、個人的にはアッシャーの『Confessions』以来!! スウィズ・ビーツやマホガニーを起用した風変わりなボーナス・トラックも必聴。この充実度はまさに驚異的です。
bounce (C)富山 陽一
タワーレコード(2005年05月号掲載 (P63))